研究課題/領域番号 |
23K16677
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研究機関 | 城西国際大学 |
研究代表者 |
栗原 靖 城西国際大学, 福祉総合学部, 准教授 (00804254)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 足関節捻挫 / 加速度計 / 早期育成年代サッカー選手 / 傷害予防 / 衝撃負荷 |
研究実績の概要 |
足関節捻挫(以下、捻挫)は、早期育成年代で発症頻度の高い傷害であり、その再発率も非常に高い。その要因の中には、床反力計などで得られる力学的なデータがスポーツ現場での競技復帰の基準に用いられていないことが挙げられる。理由として、装置が高価であることや環境的制約がある。 そこで申請者らは、携帯可能な加速度計に着目し、加速度計で定量化した衝撃負荷指標が、床反力計で算出される衝撃負荷を反映する予備結果を得た。このことから、現場でも簡便に力学的なデータ収集が可能になると考えている。 本研究は、加速度計を用いた評価が捻挫の再発予防へ寄与するかの検証を目的に、➀衝撃負荷指標と捻挫の発症および身体機能の関連を調査し、1)衝撃負荷指標に着目したトレーニング介入による再発予防効果の検証を行い、2)再発者の競技復帰時点の衝撃負荷指標を明らかにする。 2023年度においては、中学生サッカー年代が所属するチームに対し初期評価を行い、その後の捻挫発症における追跡調査を実施している。主な評価項目は、加速度計を用いた衝撃負荷指標、柔軟性、筋力、バランス機能である。また、初期評価を実施した後、複数名が捻挫発症に至る状況が散見され、現場判断においてチーム練習復帰直前の初期評価を実施することができている。該当件数が少数のため、初期評価と復帰直前に実施した評価内容の違いを定量化するに至ってはいない。引き続き傾向の把握に努めている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していたサッカーチームへの入部者が減少しており、測定対象予定の人数に到達していないため。
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今後の研究の推進方策 |
測定者(被験者)数を確保するため、当初予定したサッカーチームに加え、新たに2つの中学生サッカーチームに対して測定における意義・説明を行い、協力承諾をもらっている。現在、測定実施協力者は充足しており、測定に必要な機器等の手配においても既に完了している。今後、測定機会を増やし、測定者(被験者)数の確保に努めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度において、当初計画よりも多くの測定機会が生じる予定となっている。理由は、前述したとおりである。したがって、研究協力者に対する人件費・謝金の不足する可能性の補填として、当初の320(千円)に加え、今回生じた次年度使用額(B-A)を用いる。また、研究実施に必要な設備備品、消耗品、その他が発生し、当初予算の補填が必要となった場合、使用の規則に準じ、使用していく予定である。
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