研究課題/領域番号 |
23K16761
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
谷 恵介 追手門学院大学, 心理学部, 特任助教 (20824741)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 触知覚 / 前庭感覚 / 視覚 / 身体回転 / オプティカルフロー / 多感覚統合 |
研究実績の概要 |
本研究は、自己運動(身体回転)に伴う感覚入力(前庭感覚,視覚)や自己運動の予測によって触知覚がどのように修飾されるかをヒト行動実験にて明らかにし、計算論的アプローチを用いて、その背後に存在する脳内触覚情報処理を推定することを目的とする。 初年度である本年度は、本研究課題で用いる身体回転装置(椅子)および触覚刺激装置の作成を行った。身体回転椅子については、身体全体がシートベルトにより椅子に固定された状態で、下部に取り付けられたサーボモータを介して任意の角速度・角加速度で安全かつ正確に水平方向に回転可能なことを確認した。また、触覚刺激装置は、ステッピングモーターに取り付けられたポリウレタンベルトが左もしくは右に回転することで、指先に一定の触運動刺激を呈示することが可能となっている。さらに、本課題では動的な視覚情報が触知覚に及ぼす影響についても評価する予定であるが、その際に用いる視運動刺激(オプティカルフロー)もUnityを用いて作成済みであり、ヘッドマウントディスプレイを介して容易に自己運動錯覚(ベクション)を惹起させることが可能であることを確認している。これらの刺激の時間的制御は、マイコンおよびPCを用いて可能な状態である。 今後、本装置を用いて、身体回転及び視覚刺激呈示中の触運動刺激の空間判断のパフォーマンスを予備検討していく予定である。本研究で得られた成果は、国内外の学会等で報告する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験装置(触運動刺激、身体回転椅子)の作成に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
今後予備実験を実施し、問題なく実験が実施できることが確認でき次第、本実験に移行する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画当初よりも装置作成に時間を要してしまっており、予備実験・本実験が開始できていないため、物品費や人件費(謝金)等において、次年度使用額が生じた。2024年度において、実験を行っていく予定である。
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