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2023 年度 実施状況報告書

全国出生コホートで行う非侵襲的デバイスを用いた小児の貧血と関連する因子の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K16797
研究機関熊本大学

研究代表者

増田 翔太  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (60810885)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード貧血 / 疫学
研究実績の概要

貧血は血中ヘモグロビン値の低下により起こる疾患で、全身への酸素の供給不全が引き起こす酸欠によりめまいや頭痛、易疲労感など様々な症状を起こす疾患である。小児においてはこれらの諸症状以外にも身体発達や認知機能へ悪影響を与え、集中力の低下や学力不振にもつながると言われている。多くの場合、この疾患の原因は鉄の不足で食事の見直しや投薬により比較的容易に治療することができる。貧血は身体症状や自覚症状に乏しいことも多く、診断・スクリーニングには血液検査が必要である。しかしながら小児においては定期健診を含め血液検査が行われる機会は非常に少なく、一般小児の中には貧血でありながら気付かれることなく放置されている児が多くいるものと考えられる。
本研究は、非侵襲的にヘモグロビン値を測定できることができるデバイスを用い、現在本邦で施行中の全国出生コホートの追加調査として小学校6年の児とその親の血中ヘモグロビン値を測定し貧血のスクリーニングを行い、未発覚の貧血の児がどれほどいるのかを明らかにするとともに、出生コホート本体で得る出生前から現在に至るまでの生活歴や発達の記録、医学的検査データや追加の質問票と併せて解析を行い、児の貧血を引き起こす要因や貧血と関連する因子について疫学的検討を行うことを目的としている。
今年度は予定通り、申請者自らコホートの検査現場へ赴き参加者のヘモグロビン値の測定等を行いデータの収集を進め、およそ20回の出張により約200組の子と保護者からデータを得ることができた。
次年度以降も同様のデータを引き続き収集していく予定であり現在得ているデータの詳細については未公開であるが、相当の割合で未診断・未加療の貧血を有する者が存在することがわかっており、健康科学において有意義なデータを集めることができていると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は特に障りなくほぼ全ての参加者からデータ収集を行うことができ、当初の予定程度の数のデータが集まったため。

今後の研究の推進方策

継続してデータ収集を行っていく。
収集が完了する令和8年度末頃に論文等で公表を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

物品については計画時の見込みより安価で購入することができたことと、以前の研究で用いていたものの余りを使用することができたため使用額を抑えることができ、旅費については見込みよりも出張回数が多くなり使用額が大きくなったが差し引きでは次年度使用額が生じることとなった。
次年度以降についてはさらに出張が多くなる見込みであり、この補填に用いる予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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