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2023 年度 実施状況報告書

感染症流行の健康影響評価に関する関連要因の効果推定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K16847
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

安齋 達彦  東京医科歯科大学, M&Dデータ科学センター, 講師 (20882054)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード新型コロナウイルス感染症 / 超過死亡 / 自殺評価
研究実績の概要

本研究では,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの時間的変化の中で発生するイベントの健康影響を測るための方法論について,超過死亡を中心とする感染症等の経時的な外的要因の変化とその影響評価を行い,間接効果の評価方法や調整すべき要因や関連する要因の評価方法,時間的な集積などの検討方法の開発を検討する。
本年度はまず従来提案されている超過死亡の評価方法における期待値の構成方法について,発生する観測イベントの現時点以降の予測範囲を構成する方法と現在時点における共変量調整を行った場合の変化分の推測を行う方法について,方法論の整理を行い,予測の観点とリスク推定の違いについて評価すべき値との関連付けを行った。特に現在の状況が継続した場合の予測および特定のシナリオを仮定して予測を行った場合の予測範囲の構成においては推定精度および,他の要因の変動における不確実性の考慮が重要であることが示唆された。構造方程式モデリングによるモデル構築によりそれらの考慮が可能であることが考えられ,実際の状況を踏まえた定式化,数値的実験に関する取り組みを開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度はCOVID-19感染症流行に関する自殺評価における統計モデルについて議論を進め,それらの成果について学会,セミナー等での発表を行い,多くの議論を進めることができた。またCOVID-19流行下におけるコロナ感染症ワクチンによる副反応についても感染症のみならず,併存疾患や併存薬剤等を他因子を考慮した状況の下での,影響評価を行うことができ,それらの途中成果について学会発表等を行った。

今後の研究の推進方策

今年度検討した課題を中心に,それらの検討をさらに進めるとともに,実データの適用として自殺関係のメンタル疾患における検討においては当初の計画通り,構造方程式モデリングを仮定したモデル分析を,超過死亡モデルとして適用するため,構造方程式モデリングの分散共分散を考慮した予測区間の構成を実施する。また副作用報告のCOVID-19流行中の変化に注目し,研究成果をまとめる。2025年度はInternational biometric conferenceでの発表に加えて,学術雑誌への投稿を目指し,研究を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

2025年度において国際学会での発表を予定しているが,研究開始時の想定以上に旅費,宿泊費がかかることが懸念されることが明らかになった。また論文投稿時の掲載費用についても想定以上の費用が必要なことが明らかになった。そのため本年度の物品の購入計画を変更し,大学予算での購入を余儀なくされた。そのため余剰分に関して次年度への繰り越し,国際学会および掲載費用としての使用を計画している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 副作用自発報告からみた新型コロナワクチン接種による重篤副反応報告とその関連要因2024

    • 著者名/発表者名
      梶原瑠太,安齋達彦, 高橋邦彦
    • 学会等名
      第34回日本疫学会学術総会
  • [学会発表] COVID-19流行期間を通じた自殺者数変動に関する検討2023

    • 著者名/発表者名
      安齋達彦, 福井敬祐, 伊藤ゆり, 椿広計, 高橋邦彦
    • 学会等名
      第82回日本公衆衛生学会総会
  • [学会発表] オメガ3脂肪酸使用による抑うつスコアの経時測定データを用いたメタアナリシス2023

    • 著者名/発表者名
      安齋達彦, 高橋邦彦
    • 学会等名
      2023年度統計関連学会連合大会

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公開日: 2024-12-25  

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