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2023 年度 実施状況報告書

病変の本質的表現を獲得する画像診断アルゴリズムの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K16990
研究機関東京大学

研究代表者

黒瀬 優介  東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任講師 (20832512)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
キーワード医用画像 / 病理画像 / ドメイン一般化
研究実績の概要

近年の深層学習の登場による影響は,医用画像解析においても例外ではなく,いくつかのタスクにおいては医師並みの精度が達成されたことが報告されている.しかし,更なる高精度化を目指すために本研究では、アノテーションコストの問題,施設間差の問題,患者の個人差に対応するために大規模なデータセットを構築を必要とする問題など,医用画像解析が抱える様々な大きな問題を解決することを目的とする。そこで、医師が比較的少数の画像と教師情報で学習しながらも個人差や施設間差に関係なく高い精度で診断できることに着目し、医師が病変に対して個人,施設や装置に依存しない本質的な表現を事前に獲得しているからではないかと考え,病変の本質的表現を獲得する画像診断アルゴリズムの開発を目指す.
当該年度はまず施設間差の影響を調べるために、施設間差が他のモダリティの画像と比較して大きいと言われる病理画像を用いて検証を行った.そこでは、学習した施設とは異なる施設で検証を行った際,大きく精度が低下する施設がいくつか存在することが改めて確認でき,施設間差に対応した手法を構築することの重要性が確認できた.
また,施設間差に対応するための手法として,病理画像の核分裂像検出タスクに対して,ドメイン一般化を適用した手法の開発を行った.この手法は,学習データに複数施設の画像が含まれており,どの画像がどの施設の画像かはわからない状態で学習を行う設定である.そういった設定の中でも,提案手法はある一定の効果を示すことを確認した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度においては,主に施設間差に着目し,病理画像における施設間差の影響について評価を行い,病理画像の核分裂像タスクにおいては,ドメイン一般化手法の開発も行い,その効果を確認した.よって,おおむね順調に進展していると考えられる.

今後の研究の推進方策

今後は,ドメイン一般化手法のより高精度化を目指すことと,より発展した問題設定として,施設間差をもつ画像における連合学習手法の開発を開始することに取り組むことを考えている.当初の計画にはない設定とはなるが,医用画像解析においては重要な問題設定となるため,このタイミングで取り組むことは非常に重要であると考える.

次年度使用額が生じた理由

計算機の購入を検討していたが,最近の急激な円安により価格が高騰したため,購入が困難となった。そのため,次年度に購入を予定している.

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公開日: 2024-12-25  

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