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2023 年度 実施状況報告書

遷移型時系列生成ニューラルネットの提案と医用データ応用

研究課題

研究課題/領域番号 23K16995
研究機関広島市立大学

研究代表者

原田 翔太  広島市立大学, 情報科学研究科, 助教 (00969347)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
キーワード時系列データ / データ拡張 / 画像系列分類
研究実績の概要

当該年度,本研究員は時系列データのための学習手法を提案した.提案手法では,Disentangled Representation Learningを活用することで,時系列データから,時間依存の特徴と時間非依存の特徴に分離することに成功している.研究実績としては,国内発表2件であった.主な成果は以下のとおりである.
a) Disentangled Representation Learningを活用した時系列データの学習方法の提案
提案手法では,Disentangled Representation LearningとCycle Consistency Learningを活用して,ラベル情報を用いずに時系列データから時間非依存の特徴と時間依存特徴へと分離することに成功している.これにより,時系列データの時間依存の潜在変数の変化を捉得ることが可能となり,時系列データの解析が容易となった.歩容画像系列データセットを用いて実験したところ,歩容画像系列から時間非依存の特徴(被験者の外見特徴)と時間依存の特徴(被験者の姿勢特徴)に分離できていることを確認した.
b) 提案手法を活用したデータ拡張の有効性の確認
提案手法を活用したデータ拡張の有効性も検証している.具体的には,分類問題において,提案手法によって同一クラス内のサンプル間で時間非依存特徴と時間依存特徴を交換したサンプルを生成することで,学習データのデータ拡張を実現している.実験では,歩容画像系列データセットにおける3クラスの年齢層分類実験を通して,提案手法によるデータ拡張の有効性を確認した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

・当該年度で国際会議へ投稿する予定であったが,現段階では提案手法によるデータ拡張の有効性が確認できただけにとどまっており,既存研究との比較が不十分であったため.

今後の研究の推進方策

提案した時系列データの学習方法を改良や分類問題以外への拡張を予定している.具体的には,以下を予定している.
1. 現段階の提案手法は時間依存特徴を抽出するための学習に時間情報を活用していない.そのため,獲得される時間依存特徴の解釈性や弁別性は未だ低い.そこで時間依存特徴の連続性を活用した学習方法へと改良する.
2. 提案手法によって抽出した時間依存特徴系列を活用した教師無し異常検出を提案する.提案手法が正常系列データのみを学習した場合,正常データと異常データで時間依存特徴系列の分布が異なることが期待できる.そこで,それらの分布の違いを活用して教師無し異常検出を実現する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 容姿・姿勢特徴の合成による歩容画像のデータ拡張2024

    • 著者名/発表者名
      村上斗吾,原田翔太,満上育久
    • 学会等名
      コンピュータビジョンとイメージメディア研究会
  • [学会発表] クラスの順序関係を利用した半教師付きドメイン適応2023

    • 著者名/発表者名
      原田翔太,備瀬竜馬,田中聖人,内田誠一
    • 学会等名
      画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2023)

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公開日: 2024-12-25  

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