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2023 年度 実施状況報告書

計算幾何による直観的形態デザイン手法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 23K17158
研究機関大阪公立大学

研究代表者

小林 祐貴  大阪公立大学, 大学院工学研究科, 講師 (70756668)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードデザイン科学 / 計算幾何 / 形態生成 / グラフ理論
研究実績の概要

本研究では,構造物の接続関係をグラフとして扱うことで,構造物の剛性を組合せ的に扱う理論である組合せ剛性理論をはじめとした計算幾何に基づいた直観的形態デザイン手法を探究する.本年度の成果は以下の2件である.
(1)規則的に面を取り除いて平坦化可能な立体の作成について,斜方切頂立方八面体と正八角柱からなる空間充填立体について作成可能であることを明らかにした.研究成果について国内会議の第35回折り紙の科学・数学・教育研究集会において発表し,成果に基づいて作成した模型を国際会議Bridges 2023: Mathematics, Art, Music, Architecture, Cultureにおいて展示発表した.さらに,これまでに平坦化可能であることがわかっていた空間充填立体と立体同士の接続関係が同じであることをまとめ,国際会議The 8th International Meeting on Origami in Science, Mathematics and Education (8OSME)に投稿した.
(2)棒材がピンで接合されたbar-jointフレームワークについて,部材配置のばらつきを考慮した斜材追加手法を検討した.斜材が集中して配置されると,特定のピンに部材が集まることで施工性が低くなったり,明らかに剛である構造物しか得られなくなるが,斜材を集中して配置することなく柔軟な立方体グリッドを剛にする手法を提案し,国内会議の第46回情報・システム・利用・技術シンポジウムにおいて発表した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(1)の成果は,これまでに平坦化できてきていた他の空間充填立体と,同様な立体同士の接続関係を持つ立体を明らかにし,新たに平坦化可能な立体を作成することに成功した.(2)の成果は,組合せ剛性理論において,これまでに提案されていた手法に基づき,部材を分散させて配置する手法を提案した.これらの成果によって,計算幾何に基づいた直観的形態デザイン手法を提案することができている.このように本研究は,おおむね順調に進展している.

今後の研究の推進方策

平坦化可能な立体について,他の空間充填立体についても検討し,立体同士の接続関係の条件を明らかにする.さらに,得られた手法について,デジタルファブリケーション機材を活用して模型を作成することで,形態デザインへの有用性を示す.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 その他

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] The foldable structure that consists of octagonal prisms and truncated cuboctahedra2023

    • 著者名/発表者名
      Tomohiro Arimune, Yuki Kobayashi
    • 学会等名
      2023 Bridges Conference Art Exhibition
    • 国際学会
  • [学会発表] 斜方切頂立方八面体と正八角柱からなる平坦折り畳み可能な立体2023

    • 著者名/発表者名
      有宗知寛,小林祐貴
    • 学会等名
      第35回折り紙の科学・数学・教育研究集会
  • [学会発表] 部材配置のばらつきを考慮した立方体グリッドへの斜材追加手法2023

    • 著者名/発表者名
      小林祐貴
    • 学会等名
      第46回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集
  • [備考] 建築情報学研究室

    • URL

      https://www.omu.ac.jp/eng/arch/graphics/

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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