研究課題
挑戦的研究(開拓)
有機化合物の安定同位体比解析は様々な用途に有効な手法だが、誘導体化の際に同位体比に生じる人為的改変のため、これまで一部の化合物にしか適用が進んでいなかった。この問題を、人為的改変後に改変部分を取り除く「誘導体基の交換反応」という新しい手法を導入することで解決し、適用可能な化合物の種類を大幅に広げる。
長年この分野の障害となってきた問題点を克服するため、当該分野の第一人者である応募者が10年にわたる研究のうえで導いた手法が、有望であり、応募者でなくては導けなかった点が高く評価された。この手法は多くの有機化合物の同位体比分析に対して適用可能であり、手法が確立できれば幅広い物質において同位体研究が進展することが大いに期待される。