研究課題
挑戦的研究(開拓)
加齢や疾病などに伴うタンパク質の化学修飾は避けられない生命現象である。応募者は、これまでに内因性アルデヒド化合物を中心に、タンパク質の化学修飾について研究を進め、新規な病態関連修飾反応として「タンパク質ピロール化」を発見した。この反応の革新的な特徴は、リジン残基のピロール化によりタンパク質が抗DNA抗体等に認識されるところである。
タンパク質がこの様なDNA様構造特性を示す現象はピロール化以外には知られていない。本修飾体と抗DNA抗体との親和性から全身性エリテマトーデス (SLE)などの難病との関連性が示唆でき、研究の遂行により自己免疫疾患などの疾病の予防、予知、治療に有用な知見を与える可能性を秘め、新たな研究分野の創出につながることが期待できる。