研究課題/領域番号 |
23K17389
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
口丸 高弘 自治医科大学, 医学部, 准教授 (10570591)
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研究分担者 |
岩野 智 宮崎大学, キャリアマネジメント推進機構, 講師 (10734832)
花岡 健二郎 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (70451854)
古田 忠臣 東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (10431834)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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キーワード | 近赤外生物発光 / 自由行動動物 / 発光分子センサ / 代謝 |
研究実績の概要 |
本年度は、AlfaBCの分子設計の最適を進めた。具体的には、ATP結合ドメインに接続するAkalucとHalotagの末端を削り取ることで、発光エネルギー共鳴エネルギー移動 (BRET)効率が改善することを確認した。さらに、マウス生体組織におけるHalotagの近赤外色素標識の条件検討を実施した。そのために、アデノ随伴ウィルス9(AAV9)に、ATP非応答型のBRET発光源(Akaluc-AB-Halotag)を搭載し、マウスの臓器(心臓・肝臓・筋肉)に遺伝子導入を試みた。この時、AAVへの搭載遺伝子サイズを最大化する目的で、100-800 塩基程度のサイズにまたがる複数のプロモーターによる発光レポーターの発現効率についてマウスにて比較したが、広く普及しているmCAGプロモーターに匹敵するような発現量を示す小型プロモーターは得られなかった。100 塩基程度の小型プロモーターによる発光レポーターの肝組織での発現量は、mGAGよりも二桁近く低かった。そこで、AAV9-mCAGにAkaluc-AB-Halotagを搭載し、マウスに尾静脈投与することで、マウスの内蔵にBRET発光源を発現させた。そして、Halotag ligand-SiR680 (HL-SiR680)を全身投与した後、Akaluc-AB-Halotagの蛍光標識効率を発光波長のシフト(BRET効率)から解析した。その結果、投与後15分程度でBRET効率はピーク値をとり、その後30-60分にわたってピーク値が一定に保たれることなどが明らかになった。また、BRET効率は、培養細胞で得られる値とほぼ一致しており、マウスの臓器内でもHalotagの蛍光色素標識反応がほぼ飽和していることも確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究分担者との連携も順調であり、生体組織におけるHalotagの蛍光色素標識のために十分な色素を確保し、実験を実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究を推進する上で1つの大きなハードルであった生体組織におけるHalotagの蛍光色素標識において、ほぼ想定通りの結果が得られたことで、今後もプロジェクトが滞りなく推進できる状況にある。一方、mCAGに変わるプロモーターの探索は今後も継続する必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
AAVベクターのプロモーターの最適化が年度内に完結しなかったため、次年度に持ち越す予定である。
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