研究課題
挑戦的研究(開拓)
脳内物質の移行・排泄を担うGlymphatic systemの機能促進により核酸医薬の脳への移行を飛躍的に向上させる技術と、ヘテロ2本鎖核酸技術を応用した低神経毒性アンチセンス核酸(ASO)を融合させた研究である。新たなASOの髄腔内投与による条件及び中枢神経内分布を検証し、優れた脳移行性と安全性をもった中枢神経標的ASO医療技術の創生を目指す。
従来の核酸治療薬は脊髄から脳への移行が問題となり治療が難渋していた。本研究では、①Glymphatic systemの機能促進剤、②最適化されたASOの開発、の2つを組み合わせ、中枢神経における変性疾患だけでなく、脳腫瘍や脳炎などの難治性疾患に革新的な治療法をもたらすと期待される。これまでの応募者及び研究室の研究遂行能力を踏まえ、実現性が非常に高く、また他領域への応用が可能な裾野の広い研究となる可能性を秘めている。