研究課題/領域番号 |
23K17449
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柴田 貴広 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (80447838)
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研究分担者 |
中島 史恵 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (60961612)
三城 恵美 (佐藤恵美) 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任講師 (00455544)
服部 浩之 東北大学, 農学研究科, 助教 (60882579)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2027-03-31
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キーワード | 翻訳後修飾 / アダクト / 質量分析計 |
研究実績の概要 |
内因性あるいは外因性の分子の中には、タンパク質に対しアダクトを形成するものが報告されており、疾患状態に起因する内因性代謝物や食物由来成分の代謝物の一部が、タンパク質との反応性をもつアダクト形成物質として作用し、生体内のタンパク質に様々なアダクトを形成していることが考えられる。そこで本研究では、代謝物アダクトームの解析方法を確立し、生体の状態や疾患状態を反映する代謝物アダクトを同定することを目的としている。 ヒト酸化LDL中に形成される酸化コレステロールアダクトの網羅的解析を行い、酸化コレステロールがリジン残基に付加したシッフ塩基型付加体およびアミド型付加体の2種類の付加体を同定した。またこれらの付加体について、質量分析を用いた安定同位体希釈法による定量法を確立した。 ホモシステインの代謝物であるホモシステインチオラクトンに注目し、ヒト血清アルブミンにおける修飾を質量分析により解析した。その結果、ホモシステインチオラクトンにより修飾を受けやすいリジン残基を見出すことが出来た。また、ホモシステイン化リジンの定量方法として、過ギ酸酸化によりホモシステイン酸に変換したのちに質量分析で測定する方法を確立した。 マクロファージ様細胞が放出する細胞外微粒子に含まれるタンパク質の翻訳後修飾の解析を行った。その結果、アルギニン修飾体がリポ多糖刺激により増加することを見出した。また、カルボニル化タンパク質も顕著に増加することを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、ヒト血清アルブミンにおけるアダクト解析は順調に進んでいる。また細胞外に放出されるタンパク質の解析にも着手している。
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今後の研究の推進方策 |
酸化コレステロール修飾リジン残基およびホモシステイン化リジン残基の定量法を用いて、生体サンプルにおけるこれらの付加体の存在量を評価する。また、ホモシステイン修飾血清アルブミンの機能変化を解析する。さらに、アルギニン修飾体の細胞外放出様式やその意義の解明を試みる。
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