研究課題/領域番号 |
23K17493
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
山田 良 札幌市立大学, デザイン学部, 教授 (00452988)
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研究分担者 |
定廣 和香子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (60299899)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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キーワード | Art in Hospital / 国際協奏型プロジェクト / Sratial Design |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ノルウェーの研究者・アーティストとの連携による国際協奏プロジェクトを通して、空間的療養効果の高いデリバリー型ホスピタルアートモデルを開発することである。2023年度は、研究分担者(定廣)が、ノルウェーを訪問し、現地でアートを展開するフィールド(ナーシングホーム)を確保した。フィールドはDiakonhjemmet Omsorg Nordberghjemmetに決定し、責任者のLisbet Sorgjerd氏、Norway在住の日本人社会学者原真理子氏と打ち合わせを行うとともに遠隔会議を実施し、視察情報を共有しながら、展開する場、条件等を確認した。 その結果Nordberghjemmetの中庭を設営場所として想定し、コアモデルアートとして「Birdvillage」をデザイン提案した。 また、研究代表者(山田)は、2023年度アイルランドのエジンバラネピア大学に研修勤務し、アイルランドのアーティストとのネットワークを形成した。2024年度に「Birdvillage」を展開した評価結果をもとにノルウェーのみならずアイルランドの病院もしくはナーシングホームに設置希望調査を実施する可能性を拡大するための準備を行った。 また、設置希望調査に添付するための基礎資料として、わが国(北海道)で実施したホスピタルアート「Breathing House《風の家》」の評価結果を分析した。分析結果は現在投稿準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023研究年度は代表者(山田)がアイルランド・エジンバラネピア大学において1年間の国際研修を行ったため、日本と同様の制作環境等を確保することが困難となり、計画がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
すでに構築しつつあるノルウェーに加え、アイルランドのアーティストとの協同が可能となったため、アイルランドのナーシング・ホームや病院を対象にした設置希望調査の可能性を検討する。ノルウェーとアイルランド両国での活動が実現することにより、保険医療制度の異なる国での展開過程を比較検討できるため、現在、可能性及び方略を模索している。
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次年度使用額が生じた理由 |
すでに獲得していた本研究の基盤となる研究プロジェクト(科研費)の研究期間がCOVID19パンデミックに伴う特例措置により延長しており、延長した研究の研究計画の遂行を優先したため。2024年度は、エジンバラ(アイルランド)とオスロ(ノルウェー)の両国を訪問し、プロジェクトを進めるため、国際活動に重点を置いて研究費を使用する予定である。
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