研究課題/領域番号 |
23K17575
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
成川 真隆 京都女子大学, 家政学部, 准教授 (50432349)
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研究分担者 |
朝倉 富子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任研究員 (20259013)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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キーワード | 塩味 / クロライドチャネル / TMC4 / 遺伝子改変マウス |
研究実績の概要 |
塩味の受容はアミロライドに対する感受性の違いから、アミロライド感受性とアミロライド非感受性受容に分けられる。このうち、AS受容には上皮性ナトリウムチャネルが関与する一方で、アミロライド非感受性受容を担う分子は長年不明であった。最近、我々は膜タンパク質Transmembrane-like channel 4(TMC4)がアミロライド非感受性受容に関与する電位依存性クロライドチャネルであることを見出した。このことは、アミロライド感受性と非感受性受容の主体がそれぞれNa+とCl-である可能性を示唆する。 過去の検討から、Na+受容に関する知見は集積している一方で、Cl-受容に関する検討は十分ではない。本研究では、Cl-受容におけるTMC4の役割についてさらなる知見を得るために、Tmc4 KOマウスを使用して、様々な塩(NaCl、KCl、NH4Cl、グルコン酸Na)に対する味行動を観察した。ここでは味行動としてリックテストを実施した。リックテストは提示した味溶液を舐める回数をカウントすることで、溶液に対する感受性を求める方法である。 Tmc4 KOマウスでは、ナトリウム塩であるグルコン酸Naに対する感受性の有意な低下は観察されなかった一方で、NaCl、KCl、NH4Clなどのクロライド塩に対する感受性の有意な低下が観察された。この結果はTMC4がクロライド味の検出に関与している可能性を示唆する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目の計画に関しては上記研究実績の概要に記した通り、予定通り進行している。2年目についても順調に進むことが予想される。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度はTmc4 KOマウスを対象とし、その詳細な表現型解析を実施した。また、Tmc4の推定プロモーター領域を組み込んだプラスミドを作製した。2024年度はこれを利用したトランスジェニックマウスの作製を進める。 同時にTmc4 KOマウスと味覚関連分子遺伝子改変マウスの掛け合わせを進め、その表現型解析を行うことでTmc4発現細胞の特徴付けを行う。
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