研究課題/領域番号 |
23K17580
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
姫野 完治 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 教授 (30359559)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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キーワード | 教師のみえ / VR / ウェアラブルカメラ / アノテーション / わざの伝承 |
研究実績の概要 |
本研究では、教師の「みえる」力の向上に寄与すべく、熟練教師の「授業のみえ」をアノテーションとして用いた教師教育VR教材を開発するとともに、それらを中核とした教師教育プログラムを開発・試行・評価することを目的とする。具体的には、1)授業観察時及び授業実施時の熟練教師の視線及びVR映像の収集と分析、2)熟練教師の「授業のみえ」をアノテーションとしたVR教材の開発、3)「授業のみえ」を主軸とした教師教育プログラムの開発・試行・評価研究課題を遂行しようとするものである。 本年度は、その基盤構築のために、伝統芸能やスポーツにおけるわざの伝承システムに関する情報収集と、小中学校において熟練教師の視線映像の収集を行った。また、効果的なアノテーションのあり方、とりわけVR映像と教師視線映像の組み合わせ方について検討した。 効果的なアノテーションについては、前科研研究の課題として挙げられた内容を踏まえ、パイロットスタディに参加した教師に試行的にインタビューを行った。それにより課題は挙げられたが、それをどのように乗り越え、さらに効果的な教材とする方法については、具体的な見通しは持てていないようであった。このことから、一般的な授業後方からの授業映像、VR映像、ウェアラブルカメラ合で撮影した教師視線映像、インタビュー記録をどのように組み合わせることが、効果的なアノテーションになりえるのかを試行し、研究の方向性を見出していくこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り授業映像の撮影や関連領域の視察を行うことができている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、大きく二つの方向で研究を進める。一つ目は、今年度撮影した映像をもとに、授業者にインタビューを行い、各授業場面での視線配布の意図やその時点での認知や思考について解明する。二点目は、一般的な授業後方からの授業映像、VR映像、ウェアラブルカメラ合で撮影した教師視線映像、インタビュー記録をどのように組み合わせることが、効果的なアノテーションになりえるのかを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
順調に研究は進んでいるが、当初予定していた授業映像の撮影のうち1件が、対象教師の都合により延期となったため、その分の旅費と謝金等が繰り越しとなった。次年度に使用できるよう準備を進めている。
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