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本研究では、酸化物と共有結合性物質の共存および酸化物から非酸化物への転換を同時に可能とするレーザー焼結プロセスの確立を目指して取り組んできた。前者の取り組みとしては、Naイオン導電性固体電解質であるナシコン型NZSPと難黒鉛化炭素(ハードカーボン)の共緻密化を目指し、短時間での加熱が可能なレーザー焼結の導入を検討した。NZSPについては、従来の1270℃焼結に加え、900℃で緻密化可能な低温焼結体の開発に成功し、この低温体を用いてハードカーボンとの共焼結を実現した。さらに、ソルボサーマル法で得られる球状粒子型のハードカーボンを用い、焼結挙動のの検討も進めた。後者の取り組みとしては、酸化物から非酸化物への転換技術の確立を目的に、高速プロトン伝導体であるペロブスカイト型BZYOを用い、窒素を含む弱還元性雰囲気中でのレーザー照射により、酸素を除去して金属伝導性を有するZrN窒化物を得ることを試みた。BZYOの緻密焼結体を作製し、これに青色半導体レーザーを照射することで、岩塩型構造を有するZrN相の生成をXRDにより確認し、表面の金属光沢などからも窒化反応の進行を示す結果が得られた。加えて、共生成されるBaOを酸で選択的に除去することで多孔質構造を形成し、プロトン伝導性のBZYOと接合可能なZrN多孔質電極の構築を目指した。高出力レーザー源の導入や雰囲気制御機構の整備に向けた装置設計も進めた。
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