今後の研究の推進方策 |
今後は,試作した結晶の結晶性や反射率などを評価し,X線分光結晶としての実用可能性について検討を行う.得られた評価結果は試作した結晶の製作・加工方法にフィードバックし,より高品質な結晶の作成方法を模索する.また,YAG結晶がX線分光結晶として適していないと判断された場合は,他のオプトエレクトロニクス結晶を利用したX線分光結晶の開発に切り替えて,研究をすすめる.これらの開発・評価により満足のゆくX線分光結晶が製作できた後は,放射光施設を利用したXAFS計測に導入し,従来結晶との比較による評価を進める.また,近年利用が活発になりつつX線発光分光法への展開を目指し,それに適した結晶の設計・試作を進める.
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次年度使用額が生じた理由 |
X線分光結晶の試作をメーカーと協議したが,一部のメーカーで納期が間に合わなかったため,次年度に試作を見送った。そのため,一部の費用を次年度に繰り越すこととなった.また、放射光施設を利用した結晶の評価計測も計画したが,試作した結晶の納品と課題申請時期が整合しなかったため,こちらも次年度に実施することとしたため,合わせて繰越金が生じた.いずれも経費の用途ならびに実施計画は明確になっているため,新年度が開始次第,継続して研究を進める予定である.
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