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2023 年度 実施状況報告書

大きな具材を含む流体のレオロジー

研究課題

研究課題/領域番号 23K17940
研究機関名古屋大学

研究代表者

増渕 雄一  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40291281)

研究分担者 畝山 多加志  名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10524720)
土肥 侑也  名古屋大学, 工学研究科, 助教 (10784770)
石田 崇人  名古屋大学, 工学研究科, 学振特別研究員(PD) (80968438)
研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2026-03-31
キーワードレオロジー / 粘度計 / 非ニュートン流体 / 粒子分散計
研究実績の概要

「大きな具材を含む流体のレオロジー」と題する本研究の目的は,直径数ミリ以上の固体を含む液体の流動物性を簡易に定量評価する手法を開発し,この分野の科学を新たに開拓することにある.含有する固体が大きい流体の定量的な流動測定ができる既存手法は存在しない.我々の生活には大きな固体を含有して流れる液体が多く存在する.しかし,流動物性計測に広く用いられ精度も高い装置群は,乱れのない正順な流動場 を前提とするため,1mm以下のサイズの狭隘な流路に液体を通す必要があり,固体が入らない. 従って,大きな固体を含む流体の挙動は不明なことが多い.数値流体力学計算を用いれば原理的には解ける問題であるが,実用的な問題に適用することは難しい.この研究では動画像解析と機械学習を組み合わせた評価法を開発することを目的としている.

本年度はB型粘度計における流動場の計測を主に行なった.大きさが5mmのポリスチレン球を浮かせたニュートン流体をB型粘度計で攪拌し,トルクと回転速度の関係をえるとともに,画像解析によって流動場を得るシステムの構築を行なった.ポリスチレン球の数と流動セル内での配置を種々にかえて測定を行い,ポリスチレン球の配置がトルクにあたえる影響を定量化した.特に回転子からの距離が近いと見かけの粘度が上がることが示された.これはポリスチレン球による流動場の乱れと渦の形勢が理由であるが,ポリスチレン球まわりの流れ場の定量計測は光学系が十分に組めておらず可視化はできていない.代替として流動場シミュレーションを行って解析を試みている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

流動場を粒子の位置とともに計測するシステムは構築できた.ただし予想されたことではあるが粒子周りの流動場の観測を行うための光学系の構成に困難があり,十分な解像度では達成できていない.このため,おおむね順調ではあるが,予定を上回る進捗とはいえない.

今後の研究の推進方策

従来の計画通りに実施する.計画では1)B型粘度計での流動場計測法の構築と粒子あり流体での計測2)非ニュートン流体での計測,3)AIを用いた粒子あり流体の構成方程式の構築,を予定している.現状では1)について概ね達成できているので,計画通り実施していく.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Effect of particle position on apparent viscosity in B-type viscometers2024

    • 著者名/発表者名
      T. Shoda, T. Ishida, Y. Doi, T. Uneyama, and Y. Masubuchi
    • 学会等名
      The 17th International Workshop for East Asian Young Rheologist
    • 国際学会
  • [学会発表] 固体粒子を含む流体の見かけ比粘度における固体粒子の位置依存性2023

    • 著者名/発表者名
      庄田琢也, 石田崇人, 土肥侑也, 畝山多加志, 増渕雄一
    • 学会等名
      日本レオロジー学会第50回記念年会
  • [学会発表] 多数の大きな固体粒子を含む流体の見かけ比粘度と固体粒子の分散状態の関係2023

    • 著者名/発表者名
      庄田琢也, 石田崇人, 土肥侑也, 畝山多加志, 増渕雄一
    • 学会等名
      第 71回レオロジー討論会
  • [学会発表] 多数の大きな固体粒子を含む流体の見かけ比粘度と固体粒子の分散状態の関係2023

    • 著者名/発表者名
      庄田琢也, 石田崇人, 土肥侑也, 畝山多加志, 増渕雄一
    • 学会等名
      第32回ポリマー材料フォーラム

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公開日: 2024-12-25  

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