研究課題/領域番号 |
23K18050
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
後藤 栄治 九州大学, 農学研究院, 准教授 (90614256)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | 葉緑体光定位運動 |
研究実績の概要 |
植物は、光を光合成のエネルギー源としてだけでなく、環境を把握する情報源としても利用している。情報源としての光は、様々な光応答を誘導する。野外に生育する150種におよぶ植物について、植物の光応答の一つである光強度依存的な葉緑体の細胞内局在変化を調べた結果、モデル植物と同じような葉緑体の局在パターンを示す植物種はほとんどなく、多くの植物種が光以外の要因によって葉緑体局在が制御されている新規の局在パターンを示すことを見出した。そこで本研究では、葉緑体の細胞内局在を制御する新規因子を同定し、さらに新奇制御因子と光の相互作用の生理学的意義について明らかにすることを目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
フォトトロピンと結合するタンパク質を網羅的に解析した結果、いくつかの候補因子を単離することに成功した。候補因子の変異株を解析した結果、葉緑体運動に異常を示す新規の変異株を複数同定することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
同定した因子の細胞内局在を観察すると供に、光シグナル伝達のどの段階に作用するかを明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
変異株を作出するために、形質転換用のプラスミドを作製していたが、作出できなかった。年度末に、外部委託にて人工遺伝子合成によりプラスミドの作出を依頼したが、年度内に納品されなかったため、その分を繰り越した。
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