研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、摘出全脳に覚醒様状態を誘導し、神経活動パターンに応じた報酬を与えることで学習可能性を検証することを目的とした。研究期間を通じ、摘出全脳標本の海馬でsharp wave ripple(SWR)を安定して観察し、その発生機序や半球間伝播を明らかにした。また、神経伝達物質適用や感覚器付随摘出による覚醒誘導、GCaMP6の高効率発現、GABA抗体染色の確立にも成功した。今後は、情報入力に伴うSWR変化を解析し、学習機構の理解を目指す。
神経科学
本研究は、摘出全脳において覚醒様状態と記憶関連脳波の再現に成功し、神経活動と学習との因果関係を直接検証できる新たな実験モデルを提示した点で学術的意義が大きい。また、sharp wave rippleの発生機序や情報伝播機構の解明は、記憶形成メカニズムの理解を深め、脳機能障害の治療法開発にも貢献する可能性がある。今後、基礎神経科学のみならず、医療・工学分野への波及効果も期待される。