研究課題/領域番号 |
23K18317
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
枝園 和彦 岡山大学, 大学病院, 講師 (30708079)
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研究分担者 |
冨田 秀太 岡山大学, 大学病院, 准教授 (10372111)
遠西 大輔 岡山大学, 大学病院, 研究教授 (20825096)
豊岡 伸一 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30397880)
山本 寛斉 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (40467733)
諏澤 憲 岡山大学, 大学病院, 助教 (90839713)
山中 玲子 岡山大学, 大学病院, 助教 (00379760)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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キーワード | 非小細胞肺がん / COPD / メタゲノム解析 / ディスバイオーシス / マルチオミクス解析 |
研究実績の概要 |
本研究では、有効な治療薬剤がなく予後不良なCOPD合併肺がんについて、微生物叢の破綻(ディスバイオーシス)を標的とした新たながんの治療法の開発に挑む。COPD合併肺がん患者について、細菌やウイルス、真菌を含む種の多様性とそれらの機能的役割を検討可能な微生物叢解析(ショットガンメタゲノム解析)を臓器横断的に行い、それぞれの関連や機能を明らかにすることで、難治性肺がんにおいてディスバイオーシスが果たす役割を解明する。 初年度は、肺がん周術期に採取し岡山大学病院バイオバンクに保管したCOPD合併・非合併肺がん患者の口腔内・腸内検体、および手術で採取した非がん部および肺がん部の肺組織について、微生物叢解析(ショットガンメタゲノム解析)を行った。同定された微生物については、PCR等によって適宜確認を行うとともに、メタゲノム解析結果と既往症を含む患者背景、肺がんの臨床病理学的特徴との関連についても検討を加え、生体内における微生物叢の多様性・不均一性などについて臓器横断的に比較を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ当初の計画通りに検討が進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
メタゲノム解析施行症例と同一症例の肺がん病理組織検体について、デジタル空間プロファイラー(GeoMx)を用いた空間マルチオミクス解析を行う。これらのオミクス解析結果をメタゲノム解析結果と組み合わせて検討することで、がん微小環境を構成するそれぞれの細胞の遺伝子やタンパク質の発現にディスバイオーシスが与える影響を明らかにしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度について、まずは遺伝子解析の妥当性等に関して検討を行うこととし、当初予定より少数例に関して遺伝子解析を行った。結果、問題なく解析が可能であることが確認できたため、次年度以降で予定通りの症例数について遺伝子解析等を行うこととしている。
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