研究課題/領域番号 |
23K18359
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤原 千春 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (00755358)
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研究分担者 |
三木 康史 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (10598395)
村上 伸也 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70239490)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | 歯根膜細胞 / 分化 / 歯周組織再生 / ミトコンドリア / 生物時計 |
研究実績の概要 |
1. ミトコンドリアの機能を向上させる化合物MA-5を用いて、歯根膜細胞の分化速度に及ぼす影響について細胞を用いた実験手法で検討した。 (1) MA-5存在下で、ヒト歯根膜細胞を石灰化誘導培地にて分化誘導し、分化過程における石灰化関連遺伝子の発現変化、アルカリフォスファターゼ活性の測定、およびアリザリン染色を行った。その結果、MA-5添加により、歯根膜細胞の石灰化関連遺伝子発現の上昇および分化促進を認めた。 2. MA-5投与によるエネルギー代謝向上が歯周組織再生効率に及ぼす影響についてマウスを用いた動物実験モデルを用いて検討した。 (1) 野生型マウスに、絹糸結紮法にて歯周病を誘導した後、絹糸を除去して歯周組織の再生を誘導した。絹糸除去日を0日目として、MA-5化合物をコーン油と混合して経口投与した。そして、投与開始から経時的に歯槽骨のマイクロCT撮影を実施した。その結果、MA-5投与群では、対照群と比較して、歯槽骨再生に要する時間の短縮を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた、細胞を用いた実験とマウスを用いた動物実験の結果を得ることができ、ミトコンドリアによるエネルギー代謝と歯周組織再生の関連を明らかにすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、歯根膜細胞の分化と生物種固有の生物時計の関連性を明らかにする。 (1) 昨年は、マウス由来の細胞並びにマウスを用いた動物実験により、予想していた結果を得ることができた。今後は、マウスとヒトの比較を行うために、ヒト歯根膜細胞を用いて、同様の実験を実施する。 (2) 歯根膜細胞の分化に関連する遺伝子の発現パターンと発現変化のスピードをマウスとヒトとで比較する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の後半に予定していた化合物が早めに入手できたので、2024年度に予定していた研究を2023年度に実施することにした。そのため、次年度使用額が生じた。2024年度は、2023年度に予定していた研究内容を実施するため、この次年度使用額を利用する。
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