研究課題/領域番号 |
23K18424
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
田村 好史 順天堂大学, 国際教養学部, 教授 (80420834)
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研究分担者 |
小西 清貴 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (90323609)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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キーワード | 脳インスリン抵抗性 / 視床下部 / 痩せた女性 |
研究実績の概要 |
我が国では、先進国の中で最も痩せた女性が多く、若い女性の20%以上が“痩せ”と判定されている。若年者の痩せは月経不順、不妊、骨密度低下の高リスク集団であるが、最近になって我々は、痩せた若年日本人女性の多くはダイエットをして痩せた訳ではなく、食が元々細く(少食)、それと同時に身体活動量も低いという「エネルギー低回転型」のパターンを呈し、それが起点となって普通体重女性の7倍も耐糖能異常のリスクが高いことを世界で初めて明らかとした(Sato M et al. JCEM, 2021)。本申請では、痩せた若年女性の少食は、視床下部のインスリン感受性の亢進が原因である、という仮説を立て、世界で唯一の視床下部神経核レベルの脳インスリン感受性の測定技術を用いて、痩せた日本人女性の少食は、視床下部のインスリン感受性の亢進と関連するのか?関連するのであれば、どの神経核の活性と関連するのか?を明らかとすることを目的として研究を進めることとした。対象は20歳代女性で痩せ群(16.0≦ BMI<18.5kg/m2) ・標準体重群(18.5≦BMI<23.0kg/m2) 各20名とした。同意が得られた被験者に対し、複数日に分け脳インスリン感受性や体組成などの測定を実施する。視床下部fMRI検査では前日21時より絶食として翌朝空腹時に測定を行う。安静時において撮像後、経鼻的にインスリンを噴霧により投与する。その後45分連続的に撮像を行うことにより視床下部における神経核レベルでの活性の変化を検出し、その活性の変化率を脳インスリン感受性の指標とした。現在、女性の被験者をリクルートし、条件設定などの実験を経て5名の測定を実施し、次年度も継続して測定を実施することとしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
被験者のリクルートや測定者の技術の安定などの面で調整が必要となったが、順調に本試験が進行出来ていると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
被験者をリクルートし、継続して測定を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予算消化で、少額の残金が残ったのみであり、次年度に使用予定とする。
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