研究課題/領域番号 |
23K18587
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山城 秀昭 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60612710)
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研究分担者 |
阿部 学 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (10334674)
菅原 淳史 東北大学, 大学病院, 助教 (00554403)
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研究期間 (年度) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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キーワード | 異種間胚盤胞補完法 / 子宮 / ベクター作製 |
研究実績の概要 |
近年、生殖工学に関する技術は著しく進歩したが、子宮を原因とする不妊症には妙手がなく、子宮を含めた再生臓器置換技術の開発が期待されている。本研究の目的は、マウス体内にラット由来の子宮を異種間胚盤胞補完法で作製し、この子宮を用いてラット産子を得る手法の開発である。すなわち、種の壁を越える異種代理母出産技術という研究開発により、母体と胎子の種選択性を決める機序を明らかにすることを目的とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度では、CRISPR/Cas9システムを導入したLhx1 KOマウス作製に関する実験を実施いた。まず、CRISPR/Cas9プラスミドをベクターに必要である領域をPCRにより増幅させ、In-Fusionクローニングと、Gatewayクローニング法のLR反応によってターゲティングベクターを作製した。ターゲティングベクターをエレクトロポーレーション法によりES細胞に導入し、G418薬剤耐性ES細胞を選抜した。相同組換え体はPCR法とサザンブロットハイブリ ダイゼーション法の2段階のスクリーニングによって同定した。現在、キメラマウスの作製を実施しており、同定されたES細胞をICR系統マウスの8細胞期胚にインジェクションし、偽妊娠マウスの子宮に移植している。
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今後の研究の推進方策 |
ゲノム編集を惹起した子宮欠損メチル化マウスを作製し、異種胚盤胞補完受容胚マウスを作製する。次に、樹立済のEGFP発現ラット由来雌ES細胞株を作製した子宮欠損マウスの胚盤胞へ注入する異種間胚盤胞補完法で、ラット由来子宮を持つマウスを作製する計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験の進捗により令和6年度に試薬を購入する必要があったため。
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