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2023 年度 実施状況報告書

発汗機能を再現したヒト汗腺のin vitro構築

研究課題

研究課題/領域番号 23K18596
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

高山 祐三  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (60608438)

研究期間 (年度) 2023-06-30 – 2025-03-31
キーワード汗腺 / 交感神経 / 生体外再構築 / ヒトiPS細胞
研究実績の概要

本研究では交感神経と発汗を担う汗腺筋上皮細胞を用い、交感神経-汗腺モデルシステムの構築行うことを目的としてきた。このために、以下の2つの研究項目を実施することを想定している。1. 交感神経シグナルにより収縮が誘起される汗腺モデルの構築:交感神経と汗腺筋上皮細胞を共培養したヒト汗腺モデルを構築する。2. 高発汗状態を誘導する交感神経の活動条件の同定:構築した汗腺モデル系において交感神経を人為的に興奮させることで、高発汗状態を模倣した汗腺筋上皮細胞の高収縮状態を誘導させる条件を同定する。
今年度はまず汗腺筋上皮細胞のモデルとして、近年に樹立された不死化汗腺筋上皮細胞(iEM 細胞)の立ち上げを行うべく、当該細胞の購入にあたっての関連組織とのMTA(Material Transfer Agreement: 成果有体物移転同意書)の締結を行い、細胞到着後の当該実験室での立ち上げを行った。当初のiEM細胞の生存率には課題があったものの、継続した継代培養が可能であることを確認しており、これまでに浮遊培養により着実に継代培養と細胞増殖を行ってきており、汗腺筋上皮細胞モデルとしての前提条件をクリアできていると考えている。
一方で当該研究者の異動により年度末には実験停止及び機器移設の作業を行っており、交感神経との共培養テストに関しては今後の課題となっている。今後は、異動後の研究室立ち上げを迅速に行いつつ、ヒトiPS由来の交感神経とiEM細胞との共培養モデルの構築実験と機能変化について実験を行う予定である。共培養モデル構築については免疫染色等による遺伝子発現変化と、細胞機能についてはカルシウムイメージング等による細胞活動の可視化を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究実績の概要にも記載した通り、研究代表者の異動により年度末にかけて実験停止及び機器移設を行っており、交感神経とiEM細胞との共培養試験について至っていない部分があることは課題である。

今後の研究の推進方策

異動後の研究室立ち上げを迅速に行いつつ、ヒトiPS由来の交感神経とiEM細胞との共培養モデルの構築実験と機能変化について実験を行う予定である。共培養モデル構築については免疫染色等による遺伝子発現変化と、細胞機能についてはカルシウムイメージング等による細胞活動の可視化を予定している。

次年度使用額が生じた理由

当該年度の主な支出としてiEM細胞の購入を行ったが、当該細胞のMTA契約や細胞培養の立ち上げに時間を要したこと、及び研究代表者の異動による実験停止や機器移設等により予定していた実験に遅れが生じていることより、次年度への使用額が生じた。
翌年度分として請求した助成金と合わせて、予定している実験遂行のための消耗品類購入を計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 自律神経を導入したヒト培養組織の構築とその応用2023

    • 著者名/発表者名
      髙山祐三
    • 学会等名
      2023年 電気学会 電子・情報・システム部門大会

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公開日: 2024-12-25  

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