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2024 年度 実績報告書

西田『善の研究』前後の新資料からみた自由論 その形成の背景と発展の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 23K18631
研究機関石川県立看護大学

研究代表者

中嶋 優太  石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (50976131)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
キーワード日本哲学 / 西田哲学 / 自由 / 新資料
研究実績の概要

2024年度の研究では第一に、前年度に高精細写真撮影を行った冊子「実在及道徳論」の内容の調査を行った。他のバージョンとの比較作業は年度末までに終わらなかった部分もあるが、冊子への書き込みの調査はすべて終了した。書き込みからは、西田が1907年の講義中に学生に向けて語っていた内容が、その後の『善の研究』の刊行時に本文に採用されるなど、『善の研究』の成立過程を探る手掛かりが見いだされた。
第二に、高岡市中央図書館に所蔵されている「第四高等学校教授西田幾多郎述倫理学講義録大橋八郎筆耕」について調査をし、高精細撮影を行った。この資料は西田幾多郎の四高倫理講義を受講した大橋八郎が作成したとみられるノートである。『善の研究』「第三編 善」も四高で1906年9月から開始した倫理講義と考えられるが、大橋ノートはその前年のノートと見られる。1905年講義については、西田自身の直筆講義ノートが存在し、「倫理学草案 第二」と呼ばれている。調査の結果、大橋ノートには「倫理学草案 第二」とは異なる内容が含まれ、西田が複数のノートを用いて実際の講義を行なっていたことなどが推察される。
第三に、これまでの資料調査をもとに、西田の自由論の再構成を行うとともに、その現代的に意味、とりわけ医療現場での応用について考察し、その成果の一部をパネル「日本の文化伝統を「医学哲学」に導入する試み-21 世紀の医療倫理の新たな枠組みの構築のために-」内の報告「西田『善の研究』における必然的自由論の東洋的側面と医療倫理への適用可能性」(第43回日本医学哲学・倫理学会大会、2024年11月3日)として発表した。
第四に、これまでの資料調査を踏まえ、西田の新資料研究の現状についてまとめ、「西田幾多郎新資料研究の現在」(「西田幾多郎没後八十周年記念シンポジウム」京都大学、2025年1月25日)として報告した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2025 2024

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 西田幾多郎新資料研究の現在」2025

    • 著者名/発表者名
      中嶋優太
    • 学会等名
      西田幾多郎没後八十周年記念シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本の文化伝統を「医学哲学」に導入する試み ‐21 世紀の医療倫理の新たな枠組みの構築のために‐2024

    • 著者名/発表者名
      森下直貴、山本伸裕、服部圭祐、中嶋優太
    • 学会等名
      日本医学哲学・倫理学会

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公開日: 2025-12-26  

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