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2023 年度 実施状況報告書

躯体と非構造部材を統合した建物まるごと地震応答シミュレーション手法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 23K19171
研究機関国立研究開発法人防災科学技術研究所

研究代表者

大村 浩之  国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震減災実験研究部門, 特別研究員 (30977658)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
キーワード非線形有限要素法 / 梁要素 / 接触解析 / 粒子補間
研究実績の概要

本研究における2つの目的である ①詳細FEMモデルの自由度を縮約した代替モデル構築方法の開発 と ②メッシュに依存しないFEM接触計算手法の開発 のうち,令和5年度は②に取り組んだ.具体的には,構造要素を含む任意の有限要素で離散化された連続体の表面形状を粒子で補間し,粒子同士に課される接触拘束条件から有限要素ベースの接触剛性を導出する計算スキームを開発した.また,接触の判定も粒子同士で計算されるが,粒子と要素の幾何学的関係に基づく階層的判定アルゴリズムを導入することにより,計算コストの増加も最低限に抑えられる.この提案手法により,要素の種類やメッシュの解像度に依存しない統一的な接触計算が実現される.本手法の理論構築とプログラム実装,ならびに基礎的な妥当性・精度検証は完了しており,その成果をまとめた論文が計算工学論文集に採択されている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究を構成する2つのコア技術のうち,1つの開発が完了しており,2カ年の計画として順調に進展しているといえる.

今後の研究の推進方策

令和6年度は,主に詳細FEMモデルの自由度を縮約した代替モデル構築方法の開発に取り組む予定である.具体的には,梁要素を用いた解析を詳細FEMの結果とデータ同化させることで,物体を構成する梁要素のパラメータを妥当に決定する方法論を構築する.
また,提案手法の有用性を示すために,建物内の家具転倒被害再現実験の数値シミュレーションも実施する予定である.

次年度使用額が生じた理由

令和5年度に使用した国際学会への参加費およびそれに係る海外旅費が当初の予定以上の額を要したため,予定していた物品を購入することができなかったため,次年度使用額が生じた.これは,令和6年度に交付される予算と合わせて物品購入費として使用する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 梁要素を用いたFEMのための粒子ベース接触計算手法2024

    • 著者名/発表者名
      大村 浩之
    • 雑誌名

      日本計算工学会論文集

      巻: 2024 ページ: 20241004

    • DOI

      10.11421/jsces.2024.20241004

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Tsunami-building interaction simulations using coupled ISPH/ASI-Gauss method2023

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Omura, Naoto Mitsume, Mitsuteru Asai, Daigoro Isobe
    • 学会等名
      Advances in Computational Mechanics 2023
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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