研究課題/領域番号 |
23K19596
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
畑 真之介 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (30980552)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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キーワード | バセドウ病 / 自己反応性T細胞 / 空間トランスクリプトーム解析 / 局在同定 |
研究実績の概要 |
バセドウ病の中心的病態では獲得免疫系が自己抗原に反応する自己免疫と想定されているがその解明は不十分である。バセドウ病の病態の中核は甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体を刺激する自己抗体の産生である。この自己抗体を産生するB細胞の活性化には自己反応性T細胞の存在が欠かせない。本申請では、これらの検討を通じて同定した自己反応性T細胞の甲状腺における局在について空間トランスクリプトーム解析を用いて明らかにすることを目的としている。 上記を目的に本研究計画では以下の2つの研究計画を進めた。 研究計画1.自己反応性T細胞を特徴づける発現遺伝子の確認 研究計画2.空間トランスクリプトーム解析による自己反応性T細胞の局在同定 本年度は第一年度として、研究計画1.自己反応性T細胞を特徴づける発現遺伝子の確認において、37症例のバセドウ病患者からヒト末梢血単核球 (PBMC) を採取・保存し、ex vivoでT細胞刺激実験 (サイトカインアッセイ)を実施、バセドウ病患者由来T細胞の反応性を比較した。 また、当初は第二年度として予定していた研究計画2.空間トランスクリプトーム解析による自己反応性T細胞の局在同定を1例において実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の計画は、研究計画1.自己反応性T細胞を特徴づける発現遺伝子の確認において、37症例のバセドウ病患者からヒト末梢血単核球 (PBMC) を採取・保存し、ex vivoでT細胞刺激実験 (サイトカインアッセイ)を実施、バセドウ病患者由来T細胞の反応性を比較した。 研究計画2.空間トランスクリプトーム解析による自己反応性T細胞の局在同定は2024年度に予定していたが、本年度にすでに実施できている。 研究実績の概要に記述したように、研究計画はほぼ達成されたと判断されたため、おおむね順調を選択した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究計画では、自己反応性T細胞の甲状腺における局在について空間トランスクリプトーム解析を用いて明らかにする。 この目的を達成するため、以下の2つの研究計画を進めていく。 研究計画1.自己反応性T細胞を特徴づける発現遺伝子の確認 研究計画2.空間トランスクリプトーム解析による自己反応性T細胞の局在同定 本年度は、第二年度として、研究計画1.自己反応性T細胞を特徴づける発現遺伝子の確認では、2023年度に実施したサイトカインアッセイと合わせ、トランスクリプトームを収集し、自己反応性T細胞の遺伝子発現プロファイルを確認する。 研究計画2.空間トランスクリプトーム解析による自己反応性T細胞の局在同定では昨年度に実施した空間トランスクリプトーム解析において、自己反応性T細胞の局在を同定する。
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