| 研究実績の概要 |
研究目的2において単施設で後ろ向き観察研究を行った。2018年1月から2023年12月に名古屋大学医学部附属病院でV-A ECMOを使用し、離脱に成功した18歳以上の心原性ショックの症例53例のうち離脱前のLVAD留置4例を除外した49例についてECMO離脱前後の最高体温および最高白血球数と菌血症の頻度を調査した。また、V-A ECMO離脱失敗(離脱後30日以内の死亡、V-A ECMO再導入、心移植、LVAD留置の複合アウトカム)と新規の発熱との関連について単変量ロジスティック回帰分析を実施した。新規の発熱は23例(46.9%)に認められたが、そのうち白血球増多を伴う症例は1例(4.3%)、菌血症を伴う症例は2例(8.7%)のみであった。離脱失敗は10例(20.4%)にみられたが、離脱後の新規発熱(OR:0.41, 95% CI: 0.079-1.70,p=0.24)との有意な関連は認められなかった。V-A ECMO離脱期において新規の発熱が約半数に認められたが、明確な原因(感染症など)を特定できない発熱も多いことが示唆された。また、離脱期における新規の発熱は予後の悪化と関連しない可能性があることが示唆された。これらの結果について、第52回日本集中治療医学会学術集会(2025.3)において「心原性ショックにおけるV-A ECMO離脱後の発熱・全身性炎症反応の実態と循環動態への関与」という演題で発表を行った。
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