研究課題/領域番号 |
23K19740
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
柏木 まりな 京都大学, 医学研究科, 医員 (60986272)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2026-03-31
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キーワード | GC-B / CNP / craniofacial hypoplasia |
研究実績の概要 |
2型コラーゲンプロモーターを用いたCreトランスジェニックマウスを使用して、Cre-loxPシステムによるCNPあるいはGC-Bの軟骨特異的ノックアウトマウスを当科にて作製した。 コントロールおよびCNPあるいはGC-Bの軟骨特異的ノックアウトマウスの2週齢や12週齢のサンプルを採取した。 適宜、X線写真の撮影や、頭蓋骨の採取を実施した。 コントロールマウスと比較し、CNPおよびGC-Bの軟骨特異的ノックアウトマウスでは、低身長を呈し、上顎骨の矢状方向への劣成長を認めた。 12週齢のGC-Bの軟骨特異的ノックアウトマウスの頭蓋骨を、マイクロコンピュータ断層撮影機(μCT)を用いて撮影し、TRI/3D-BONを用いて三次元データ処理することにより、随時三次元画像再構成を行った。このμCTデータを用い、顎顔面形態の解析を行った。具体的には、Richtsmeierらよって報告された顎顔面における計測点を用い、それぞれの直線距離を計測し比較をした。また、Arronらによって報告された上顎27か所をμCT上でとり、これらの計測点の平均三次元座標を使用しそれぞれの直線距離を計測し比較するEDMA法(Euclidean distance matrix analysis)を用い、計測を行った。コントロールと比較し、GC-Bの軟骨特異的ノックアウトマウスでは、上顎骨を中心とした中顔面の矢状方向への有意な劣成長や大後頭孔の狭窄を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
GC-Bの軟骨特異的ノックアウトマウスの解析については順調に施行できた。今後はさらなる解析を行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
さらに、サンプル数を増やし形態学的解析を行い、原因の解明のため組織学的解析を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究はおおむね順調に進めることができたが、マウスの飼育費や解析にかかる費用を予想より低く抑えることが出来た。
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