研究課題/領域番号 |
23K20009
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中尾 勇 長崎大学, 情報データ科学部, 客員研究員 (80981000)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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キーワード | シースルー空中ディスプレイ / Depth Fused 3D / DCRA / Hologram |
研究実績の概要 |
DCRA(2面直交リフレクターアレイ)とホログラムミラーを用いたシースルー空中ディスプレイは、奥行き方向に複数の2次元像を表示できる。DFD(Depth-Fused 3D)は光透過性のある二枚の画像を奥行方向に配置した知覚の融合を利用した3次元表示方式である。上記シースルー空中ディスプレイを用いてDFD画像が生成できると考えられるが、このような画像表示を実現した報告例はない。ジェスチャーと空中ディスプレイによるユーザーインターフェイスが望まれているが、画像に奥行きが加わればよりユーザビリティの高いUIが実現する。本研究はこのようなディスプレイを実証し、画像の知覚評価から有用性を明らかにする。 初年度では、実験に必要な構成部材の調達・準備を行った。ホログラムミラー以外は市販品調達の目処を容易に立てることができたが、ホログラムミラーだけは自作せざるを得なかった。しかし、他の複数の大学による露光作業や、民間企業からのフォトポリマーフィルムの提供など、協力を得ることができ準備をすることができた。 このような構成部材の調達は、研究全体で最も時間がかかることが想定されているため、2年目の実験研究にスムーズに移行できると考えられる。特にホログラムミラーには、先行研究[1]に比べ、将来の実用化のための製造技術的な要素も加えることができたので、より確度の高い実証ができると期待できる。
参考文献 1) Applied Optics Vol. 60, Issue 31, pp. 9896-9905 (2021)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験準備で、部材調達に最も時間がかかると想定していたホログラムミラーを、他研究所機関の協力を得て準備ができたため。
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今後の研究の推進方策 |
初年度準備をした構成部材を用いて実験セットアップを構築し、表示されたシースルー空中3D画像の物理評価を行う。その結果を用いて視覚評価の項目を設定し、被験者を用いたユーザビリティテストを行う。実験結果の分析を行い解析結果をまとめ、学会発表・論文投稿を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
ホログラムミラー用のフォトポリマーフィルムを民間企業より無償提供頂いたこと、構成要素部材のサイズ決定が遅れたため、保持具の発注も遅れていることによる。 翌年度は、遅れていた発注を進め、次年度使用額を使用する。またフォトポリマーも無償提供分は消費するため、新たな購入のために使用する。
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