研究課題/領域番号 |
23K20041
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 佳 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10593684)
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研究分担者 |
福原 崇介 北海道大学, 医学研究院, 教授 (70598739)
松野 啓太 北海道大学, 人獣共通感染症国際共同研究所, 准教授 (40753306)
齊藤 暁 宮崎大学, 農学部, 准教授 (30621792)
木村 香菜子 京都大学, 医生物学研究所, 助教 (40726204)
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研究期間 (年度) |
2023-11-17 – 2030-03-31
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キーワード | ウイルス |
研究実績の概要 |
本年度は、2023年夏に出現したXBB系統と系統的に大きく異なるBA.2.86株のウイルス学的性状を明らかにした(Tamura et al., Cell Host Microbe, 2023)。
SARS-CoV-2を含む上記のコロナウイルスはサルベコウイルスに属するコロナウイルスである。しかし、人の脅威たり得るコロナウイルスは他にも多く存在しており、現在は中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)を含むメルベコウイルスにも着目した研究を遂行している。MERS-CoVの感染受容体としてDPP4が知られているが、他グループによる最近の先行研究から、ACE2を受容体とするMESR-CoVに近縁なコウモリ由来のウイルスが同定されている。これらの知見は、MERS-CoVに近縁なウイルスの間で組換えが起きた結果であると考えられているが、その詳細は不明であった。我々は、系統学的な解析手法や遺伝子の相同性解析などを駆使し、MERS-CoVに関連するウイルスにおいて、組換えによって受容体利用が変化した可能性を示した(Tolentino et al., Virol. J., 2024)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、2023年夏に出現したXBB系統と系統的に大きく異なるBA.2.86株のウイルス学的性状を明らかにした(Tamura et al., Cell Host Microbe, 2023)。
SARS-CoV-2を含む上記のコロナウイルスはサルベコウイルスに属するコロナウイルスである。しかし、人の脅威たり得るコロナウイルスは他にも多く存在しており、現在は中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)を含むメルベコウイルスにも着目した研究を遂行している。MERS-CoVの感染受容体としてDPP4が知られているが、他グループによる最近の先行研究から、ACE2を受容体とするMESR-CoVに近縁なコウモリ由来のウイルスが同定されている。これらの知見は、MERS-CoVに近縁なウイルスの間で組換えが起きた結果であると考えられているが、その詳細は不明であった。我々は、系統学的な解析手法や遺伝子の相同性解析などを駆使し、MERS-CoVに関連するウイルスにおいて、組換えによって受容体利用が変化した可能性を示した(Tolentino et al., Virol. J., 2024)。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究の延長として、初年度として順調に研究成果を挙げることができた。これまでに実績のある連携体制をベースにした研究課題であるので、これからも国内での共同研究を円滑に進めることには問題はない。 来年度以降については、国際共同研究、および、若手研究者の育成に向けた活動をいくつか計画している。それらを活用することで、より密接かつ有機的な研究を展開していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
佐藤、福原、齊藤は、申請時の初年度(R5年度)に予定していた計画に沿って、ほぼ全額を執行した。 松野と木村は、運営費交付金などで当初予定していた支出を代替することができたため、残額を翌年度以降に繰り越した。 なお、採用時に追加計上された3000万円は、R6年度以降に予定しているセットアップ活動で使用する予定である。
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