研究課題/領域番号 |
20H01221
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
波照間 永子 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (80336487)
|
研究分担者 |
森田 ゆい 東京立正短期大学, 現代コミュニケーション学科, 准教授 (10365455)
小林 敦子 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (80857003)
松永 明 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (80899138)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 琉球舞踊 / 日本舞踊 / 祭祀舞踊 / 民俗舞踊 / おもろさうし / 舞踊譜 |
研究実績の概要 |
2021年度は、日本国内における研究対象に焦点を当て、下記の4点について、研究を実施した。 1.祭祀舞踊における詞章と舞踊の研究:琉球王府編纂による最古の神歌集『おもろさうし』9巻「こねりおもろ御さうし」の詞章と舞踊譜「舞の手注」を対象に、「舞の手注」の舞踊譜としての特性ならびに詞章と振付の関連等を考察した。その成果の一部を「『おもろさうし』の舞の手注と歌詞の関係性について」と題して沖縄文化協会公開研究発表会で報告した(分担者:松永明)。また、「琉球王府編纂『おもろさうし』の舞踊譜と詞章」と題する総説論文を『比較舞踊研究』(比較舞踊学会学術機関誌)に投稿し掲載された(代表者:波照間永子と分担者:松永明による共著)。 2・9巻「こねりおもろ御さうし」の詞章の対訳と主題:「こねりおもろ御さうし」の詞章と舞踊譜「舞の手注」の対訳に詞章の主題を付し、上記の総説論文に「附録資料」として掲載した。本資料は、祭祀舞踊の原型解明等に資するものである(分担者:松永明作成)。 3.「四つ竹」を用いる民俗舞踊の研究:日本の民俗舞踊において小道具「四つ竹」を用いる演目を対象に、その特性および創造の過程を調査した。その成果を「民俗舞踊の再創造における四つ竹の特異的な奏法:‘四つ竹節’と‘早麦屋’の事例」と題する論文にまとめ、『スポーツ人類学研究』に投稿した。また、民俗舞踊の関連研究として、阿波踊りの音楽・舞踊にみる外来の要素について調査し、16th International Conference of the European Association for Japanese Studies にて発表した(分担者:小林敦子)。 4.「扇」を用いる技法の動作特性と象徴性:琉球舞踊における「扇」を用いる技法を、日本舞踊と比較し成果を国際誌Asian Dance Journalに投稿した(代表者:波照間永子と分担者:森田ゆいによる共著)
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルスの感染状況を考慮し、今年度は日本国内で調査可能な研究テーマに焦点を当てたので、ほぼ順調に遂行でき成果も公表できた。
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度は、オンラインミーティングを活用し、韓国舞踊の共同研究者(成均館大学校の田銀子教授、朴ナニョン兼任教授、金ボラム兼任教授)および研究協力者の蔡美京氏(明治大学アジア太平洋パフォーミング・アーツ研究所客員研究員)らと協働し、国際共同研究を推進していく計画である。 国内の舞踊についても、2021年度の成果を踏まえ、見出した課題について継続して研究する。
|