研究課題/領域番号 |
20H01252
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
渡辺 直紀 武蔵大学, 人文学部, 教授 (80409367)
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研究分担者 |
波田野 節子 新潟県立大学, その他, 名誉教授 (50259214)
熊木 勉 天理大学, 国際学部, 教授 (70330892)
柳 忠熙 福岡大学, 人文学部, 准教授 (90758202)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 韓国 / 文学 / 冷戦文化 / 引揚 |
研究実績の概要 |
令和3(2021)年度は「大日本帝国崩壊後の引揚経験と記憶の形象化――日本・朝鮮・中国(満洲)・台湾・樺太」をテーマに資料を収集し、研究を行なった。アジア・太平洋戦争の終結と大日本帝国の崩壊によって、この地域の多くの人々があらためて移動・移住を余儀なくされた。朝鮮半島における、解放直後・朝鮮戦争後の民族の移動(引揚、避難など)が、いかに記憶され、時に文学作品に反映されたり、特殊な記録を経たりした経緯に対する調査・研究を行なった。また、適宜、ズーム会議システムなども利用して、関連の研究会や国際シンポジウムを次のように行った。(国際シンポジウム「解放後の韓国文学・文化史の再認識・Ⅲ」2021年12月28日/Zoom)発表・鄭昌薫(成均館大)曺恩愛(東国大)張紋碩(慶熙大)李喆昊(東国大)林慶花(中央大)廣瀬陽一(日本学術振興会特別研究員)らが参加。(国際シンポジウム「韓国近現代演劇と日韓交流」2022年1月22日/Zoom)発表・石川樹里(日韓演劇コーディネーター)津川泉(日韓演劇交流センター)徐在吉(韓国・国民大)李相雨(韓国・高麗大)成耆雄(劇作家・ソウル芸大)金牡蘭(早稲田大)らが参加。(国際シンポジウム「批判的日本研究の展望」2022年3月13日/早稲田大学+zoom)講演・岩崎稔(東京外大)「記憶のポリティクスと左翼メランコリー」、酒井直樹(コーネル大)・坪井秀人(日文研)「近代化と国民語」、ラウンドテーブル・成田龍一(日本女子大)Brett de Bary(コーネル大)平野克弥(UCLA)鳥羽耕史(早稲田大)高榮蘭(日本大)葛西弘隆(津田塾大)林志弦(西江大)小田原琳(東京外大)Setsu Shigematsu(UC Riverside)本橋哲也(東京経済大)らが参加。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3(2021)年度は「大日本帝国崩壊後の引揚経験と記憶の形象化――日本・朝鮮・中国(満洲)・台湾・樺太」をテーマに資料を収集し、研究を行なった。アジア・太平洋戦争の終結と大日本帝国の崩壊によって、この地域の多くの人々があらためて移動・移住を余儀なくされた。朝鮮半島における、解放直後・朝鮮戦争後の民族の移動(引揚、避難など)が、いかに記憶され、時に文学作品に反映されたり、特殊な記録を経たりした経緯に対する調査・研究を行なった。コロナ禍で海外調査や研究者うちあわせは実施できなかったが、ズーム会議や研究会などを開催し、互いの研究成果を発表することで、かなりの程度、それを埋め合わせることができた。また、本科研課題「冷戦文化形成期(1945-1970)韓国文学・文化史の再認識」で設定された他のテーマ(引揚、知性史と高等教育、アメリカと東アジア、韓国学の形成)などについても、関連の研究を同時に少しずつ進めることができた。また、本科研で設定している他の年度のテーマ、「帝国大学の人文学研究と韓国・台湾」、「解放後韓国文学における批評理論と内なる〈アメリカ〉――日本との比較」、「1960年代の韓国における民族本質論と「韓国学」の形成――鏡としてのアメリカ・日本」についても、準備ができたところから少しずつ研究を進める準備ができている。
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今後の研究の推進方策 |
令和5(2023)年度は「解放後韓国文学における批評理論と内なる〈アメリカ〉――日本との比較」をテーマに資料を収集し、以下のように研究を行なう。(5月)東京で研究打合せ(武蔵大)、(7月)国際シンポジウム開催(東京外大・立命館大)、(8月)韓国で資料調査および研究協力者と研究打合せ。(10月)関西か九州で研究打合せ(天理大か福岡大)、(2月)国際シンポジウム開催(武蔵大)、(3月)北米地域で資料調査および研究協力者と研究打合せ(AAS(Association for Asian Studies=全米アジア学会)大会に参加予定/開催地未定)。
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