研究課題/領域番号 |
20H01269
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 札幌大学 |
研究代表者 |
時崎 久夫 札幌大学, 地域共創学群, 教授 (20211394)
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研究分担者 |
塩原 佳世乃 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (30406558)
土橋 善仁 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (50374781)
柳 朋宏 中部大学, 人文学部, 教授 (70340205)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 外在化 |
研究実績の概要 |
研究代表者と研究分担者で研究打ち合わせをオンラインで行った。分担した各自のテーマに沿って、基礎的な研究を行った。2020年2月に国際ワークショップをオンラインで行い、研究成果を発表し、内容について討議した。ワークショップは Linguist List で世界に公募し、海外の研究者の参加を得た。発表内容を中心にして研究分担者各自が論文にまとめ、研究報告書 Phonological Externalization vol. 6 に掲載した。報告書は、札幌大学学術リポジトリでインターネット公開した。 統語構造の外在化、線形順序、歴史変化についての基本的な考えを共有し、今後の研究方向について確認することができた。 研究代表者は、ドイツ語などに見られる定動詞第2位置現象(Verb Second: V2)を、従来の主要部移動を仮定せず、外在化の際に音韻による線形化で説明できることを示した。ドイツ語が、語幹第一音節に強勢を持つこと、逆に言えば非分離前綴りの接頭辞を持つ語において語頭に弱い音節を許すことに着目し、音韻句においてもその最初の位置に音韻的に弱い語を外在化させることができるため、文頭の構成素による1番目の音韻句の後に、定動詞を置くことになる。これにより、ミニマリスト・プログラムで問題となる主要部移動を仮定せずに、語順を統語的なものでなく外在化の際の線形化の問題として説明できることを示した。 また、研究分担者は、拡大投射原理(Extended Projection Principle: EPP)を統語と音韻のインターフェイスから導き出す試みや、古英語の頭韻と語順についての研究を行い、論文にまとめて、研究報告書 Phonological Externalization vol. 6 に掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究打ち合わせをオンラインで行った。分担した各自のテーマに沿って、基礎的な研究を行った。2020年2月に国際ワークショップをオンラインで行い、研究成果を発表し、内容について討議した。ワークショップは Linguist List で世界に公募し、海外の研究者の参加を得た。発表内容を中心にして研究分担者各自が論文にまとめ、研究報告書 Phonological Externalization vol. 6 に掲載した。報告書は、札幌大学学術リポジトリでインターネット公開した。
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今後の研究の推進方策 |
今後も研究打ち合わせをオンラインで行う。分担した各自のテーマに沿って、中心的な研究を行う。毎年2月に国際ワークショップをオンラインで行い、研究成果を発表し、内容について討議する。ワークショップは Linguist List で世界に公募し、海外の研究者の参加を募る。発表内容を中心にして研究分担者各自が論文にまとめ、研究報告書 Phonological Externalization を年度末に発行する。報告書は、札幌大学学術リポジトリでインターネット公開する。
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