研究課題/領域番号 |
20H01276
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小林 ミナ 早稲田大学, 国際学術院(日本語教育研究科), 教授 (70252286)
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研究分担者 |
舩橋 瑞貴 日本大学, 国際関係学部, 准教授 (20533475)
副田 恵理子 藤女子大学, 文学部, 准教授 (90433416)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 打つスキル / 書く / メール / LINE / 入力 / 四技能 / オンライン教材 |
研究実績の概要 |
3つの調査について,それぞれ次の成果を得た。 【入力調査】初級レベルの日本語学習者を対象に,日本語入力の困難点に関するアンケート調査を行い,全体の傾向を把握した。その結果,ローマ字での入力から漢字かな混じり表記の出力を得るために,どこでスペースバーをタイプするかという点にもっとも大きな問題を抱えていることがわかった。そしてこの傾向は,母語の表記がローマ字かそれ以外(簡体字,繁体字,ハングルなど)とは関係なさそうであることがわかった。 【メール調査】次の2つを行った。(1)留学生の就職活動におけるメールコミュニケーションの実態を把握すべく収集したメールの実物から,文系と理系では就職活動のプロセスが異なり,それぞれの段階で必要とされる「打つスキル」も異なることが明らかになった。そこでまず,日本語レベルが低く,メール作成上の困難点がより多いと推測される理系留学生を対象とする研究に着手した。理系留学生が就職活動において打ったメールの実物を対象に,メールを打つ具体的な状況,当該状況で求められる表現,メール作成上の困難点という3つの観点から分析を行った。(2)大学生(日本語母語話者と日本語学習者)が作成した「指導教員に推薦状の作成を依頼するメール」を収集し,内容や表現の違いから状況の分類を行った。教材作成に反映させるにあたり,状況をどこまで具体化し,より細分化していくかの検討を行った。 【LINE調査】留学生・日本人間の待ち合わせ場面でのLINEのやり取りを調査した。待ち合わせ場面の分類,それぞれの場面で求められる表現とその機能を分析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画では,メールやLINEを利用した日本語学習者にインタビューを行ったり,実際に入力している状況を録画し,キー操作などを記録する予定であった。しかし,コロナ禍により留学生の入国が制限され,また,対面での調査実施が難しい状況にあり,それらに関する調査を実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
社会的な状況が許される範囲でインタビュー調査や入力調査を行うが,代替する計画も策定し,成果を得ることに努める。
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