| 研究課題/領域番号 |
20H01296
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| 配分区分 | 補助金 |
| 研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
赤松 信彦 同志社大学, 文学部, 教授 (30281736)
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| 研究分担者 |
マクガイア マイケルポール 同志社大学, 文学部, 准教授 (30876462)
折田 充 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 名誉教授 (60270386)
長 加奈子 福岡大学, 人文学部, 教授 (70369833)
星野 由子 千葉大学, 教育学部, 准教授 (80548735)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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| キーワード | 外国語学習 / 概念基盤学習 / 協働学習 / 文法知識の獲得 / 時制と相 / 中学・高等学校 / 認知言語学 |
| 研究実績の概要 |
中高校生のペア学習を対象に、協働学習時の会話および解答(事前、即時事後、遅延事後テスト)の変化を質的研究手法に基づき分析した結果、協働学習を通した学習では、対話を通して学習者間での知識転移と知識協働構築を促され、学習者の解答と解答プロセスに変化をもたらす可能性が示された。具体的には、(1) 協働学習の前後で現在完了形に関する問題に対する各学習者の解答と解答理由に変化があった。例えば、学習前の解答には欠落していた用法概念が学習後の解答では見られるようになり、当該時制と他時制との区別がより明確になった。(2) 解答理由に関して、学習前には単に日本語訳を述べたり、あるいは共起する副詞など形式的な要素に着目して理由を述べていた学習者が、学習後は文脈から独立して一般化された文法概念を理由とする解答が見られた。しかし、(3) 学習者や現在完了形の用法によっては、概念に着目して文法を説明できていても正しく動詞の形を選択できないなど、全4回の学習では発達の段階については個人差があった。 このような解答及び解答理由の変化の軌跡は学習時の会話を分析することでより明確になった。例えば、(4) 学習者同士のやり取りを通して、互いが問題解決において着目している異なる視点が共有され、学習の回を追うごとにパートナーが述べていた意見や理由を自らのものとして述べるようになる様子が観察された。また、(5) 会話を通して互いが持っていた異なった意見に接点が見つかり結果的により理解が深まった事例もあった。これらは会話を通して、学習者間での肯定的な知識転移だけではなく知識の協働構築の可能性があったことを示唆する。しかし一方で、(6) ペア内で意見が異なっているのに議論が深まらず、片方の学習者が自身の持っている見方に固執してしまい理解を共有できないまま終わってしまった事例もあった。
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| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
3: やや遅れている
理由
当初、英語の時制と相の適切な使用を促進するための概念基盤学習プログラムと英語表現(時制と相)に関する産出能力評価テストに基づき、英語の時制と相の習得に関する実態調査と英語の時制と相の誤用メカニズムの解明を行う予定であったが、収集したデータを分析した結果、回答理由を書く労力を避けるため、誠実な回答が得られない傾向が見られた。 このように、当初想定していたデータを収集することが困難であったため、問題形式を変更し、再度、データを収集する必要が生じた。
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| 今後の研究の推進方策 |
2023年度実施した英語の時制と相の適切な使用を促進するための概念基盤学習プログラムと英語表現(時制と相)に関する産出能力評価テストを改良し、その妥当性について検証する。2024年度後半は、修正した概念基盤学習プログラム及び英語表現(時制と相)に関する産出能力評価テストを用いて、再度、大学生を対象にデータを収集し、英語の時制と相の習得に関する実態調査と英語の時制と相の誤用メカニズムの解明を行う。
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