研究課題/領域番号 |
20H01403
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
床呂 郁哉 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90272476)
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研究分担者 |
吉田 ゆか子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (00700931)
金子 守恵 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 准教授 (10402752)
丹羽 朋子 国際ファッション専門職大学, 国際ファッション学部, 講師 (10753486)
奥野 克巳 立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 教授 (50311246)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | もの / 文化人類学 / 物質文化 / 身体 / 技芸複合 |
研究実績の概要 |
本研究「ものの人類学的研究―技芸複合の視点から(An Anthropological Study on Things-A Perspective from technology-arts complex) 」はアジアとアフ リカにおける人間と非人間の「もの」(広義の物質文化)の関係の諸相を、その関係における広義の技術・芸術的実践(「技 芸」)に焦点を当てる視点から、文 化人類学を中心としつつ他分野の研究者の参加・協力を通じて学際的に検討することを主な目的としている。 2023年度も本目的に沿った研究を実施した。より具体的な内容としては以下のようなものである。まず代表者の床呂は東南アジアにおけるコスプレを含む身体表現における装身具やものと人間の関係などについて調査研究を実施した。分担者の奥野はサラワクのプナン社会をはじめとする各地における人間以外の動物を含む「もの」と人間の関係等に関して、いわゆるマルチスピーシーズ民族誌の手法を駆使しながら研究を実施した。金子はエチオピアなどアフリカ東部の社会におけるインフラを含む物質文化に関する研究を行った。吉田はインドネシアのバリやジャワにおける芸能を対象にそこでのパフォーマンスの担い手と「もの」に関して技芸の観点から研究を行った。丹羽は日本各地における工芸などを含む「ものづくり」を含む技芸に関して民族誌的研究を実施した。この研究を通じて「伝統的技術/近代的技術」、「技術/芸術」という通念的な二分法がどこまで有効で、どこに限界があるのか、などといった本計画の問題意識を参照しつつ調査研究を展開したことに加えて、「わざ」や身体性をめぐる問題等に関しても並行して研究を展開した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね当初の研究目的に沿った研究を実施できているため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は最終年度であることに鑑み、前年度までの研究分担に基づく研究を継続すると同時に、また分担者各自の研究成果と知見を全員で共有し、計画全体のなかでの有機的な連関を意識しながら最終的な成果のとりまとめのための比較研究を実施していくことを試みることとしたい。
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