研究課題/領域番号 |
20H01683
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
露口 健司 愛媛大学, 教育学研究科, 教授 (70312139)
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研究分担者 |
大西 義浩 愛媛大学, 教育学部, 教授 (00321480)
城戸 茂 愛媛大学, 教育学研究科, 教授 (00591091)
生田 淳一 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (70412450)
川上 泰彦 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70436450)
高木 亮 就実大学, 教育学部, 准教授 (70521996)
神林 寿幸 明星大学, 教育学部, 講師 (70785279)
遠藤 敏朗 愛媛大学, 教育学研究科, 教授 (80824036)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 教育学 / ウェルビーイング / 信頼 / ワーク・エンゲイジメント |
研究実績の概要 |
データ生成:令和2年度は、量的・質的パネルデータの生成を実施した。量的データは、①A県県立学校N=約3400×2(2019-2020)、②A県小中学校N=約5000(2020)、③A県小中学校1-3年目教員調査N=約200×3(2018-2020、毎年調査)、④B市2018年度初任者コーホートN=60×36(2018-2020、毎月調査)において収集した。質的データは、教職大学院修了生に絞り、A県内の39名の勤務校校長にヒヤリングを実施した。特に、①及び②では、教育委員会・学校フィードバック用のダッシュボードを開発し、これまでにない質の高いデータ・フィードバックを実施することができた。 研究協議:年度末に、研究分担者(データ分析担当者)によるオンライン協議を実施した。これまでのデータベース生成状況と分析の役割分担を確認した。 研究成果報告:これまでに収集したデータを用いて、令和2年度中に2本の学術論文を刊行した。①「若年層教員のキャリア発達における信頼効果」では、若年層教員のワーク・エンゲイジメント、抑鬱傾向、主観的幸福感に対する組織的信頼の効果を検証した。②「教員のキャリア資本がウェルビーイングに及ぼす影響:縦断データのマルチレベル分析」では、教員の主観的幸福感の変動に対する、職能開発、ワーク・エンゲイジメント、抑鬱傾向、時間外勤務時間の効果を検証した。時間外勤務時間の縮減が教員のウェルビーイング上昇に結びついていない現実が明らかとなった。 展望:教職大学院修了の効果については、大規模なA県小中学校パネル調査が実施可能となったことにより、信頼性と妥当性の高い結果を提示できる可能性が高まった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
A県内の県立学校全教職員N=約4000と小中学校の全教職員N=約8000を対象とする3年間調査(小中学校については継続の可能性あり)の実施が決定した。データの質が大幅に高まると予測される。なお、10年間の量的・質的パネルデータ生成も順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度に予定している調査は次の5件である。①A県県立学校N=約3400の3年目の実施、②A県小中学校N=約5000の2年目の実施、③A県小中学校1-4年目の実施(2018-2020初任者コーホートに加えて、2021初任者コーホートの追加)、④B市2018年度初任者コーホートN=60の4年目調査の実施。⑤教職大学院終了生ヒヤリングN=20、勤務校校長ヒヤリングN=20の実施。 また、年度間に2回、オンラインにて研究協議を分担者と共に行う。 研究成果は、3件の学会発表(日本教育経営学会、日本教育行政学会、日本学校改善学会)にて報告する。また、2件の論文投稿(Taching and Teacher Education, 日本学校改善学会)を予定している。
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