研究課題/領域番号 |
20H01724
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
米沢 崇 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (20569222)
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研究分担者 |
渡邉 巧 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (00780511)
山崎 茜 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 講師 (00792277)
栗原 慎二 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (80363000)
久保 研二 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (90594698)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 教師教育 / 教師教育者の専門性 / 学校の中の教師教育者 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「学校の中の教師教育者」として指導主事、教務主任、研究主任、指導教諭などを射程とし 、「学校の中の教師 教育者」としての専門性を明らかにするとともに、その専門性を育成するための教師教育者育成プログラムのモデルを開発することである。 これまでに実施したニーズ調査(指導主事層・主任層における研修に対する意識、指導主事層・主任層におけるコンサルテーションに対する意識)の分析結果、教師教育者育成プログラム・効果検証方法(改訂版)の実施を通じて得られた知見をもとに行った研究計画4年目の成果は以下の通りである。 「学校の中の教師教育者」(主任層、研究主任、生徒指導主事など、一部教諭や教職志望学生含む)約20名を対象としたセミナーを開催し、教育者育成プログラムと効果検証方法の改訂版を実施した。具体的には、教師教育者の役割、成人学習の理論、同僚へのフィードバック、組織的対応を促進するマネジメントに関する講義と演習を行い、受講者から肯定的な評価を得た。なお、大学院授業科目においても類似の内容を実施した。 また、主任層から指導・支援を受けた経験のある現職教員を対象とした調査研究の結果を分析し、主任層の道具的・情緒的関わりが教師効力感と関連する可能性を明らかにした。 この他に、「学校の中の教師教育者」が教員養成系大学・教職大学院の教師教育者になるキャリアを支援するプログラムのモデルを検討するためのインタビュー調査の計画を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、教育者育成プログラムと効果検証方法の改訂版を実施し、受講者から肯定的な評価を得ることができた。また、調査研究を通じて「学校の中の教師教育者」の専門性と同僚教師の成長との関連も明らかにすることができた。 しかし、「学校の中の教師教育者」が教員養成系大学・教職大学院の教師教育者になるキャリアを支援するプログラムのモデルを検討するためのインタビュー調査計画の検討にとどまった。さらに、これまでの研究成果を国内外の査読付学術論文に投稿しているため、研究成果の発表が遅れている。 以上のことから、本研究の目的の達成に向けて「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度であるため、引き続き、デザイン→開発→実施→効果検証→改善というインストラクショナルデザインのプロセスを循環させ、包括的な教師教育者育成プログラムモデル・効果検証方法のさらなる改善を図る。また、「学校の中の教師教育者」の専門性と同僚教師の成長との関連の検討も進める。 「学校の中の教師教育者」が教員養成系大学・教職大学院の教師教育者になるキャリアを支援するプログラムのモデルを検討するためのインタビュー調査については研究代表者の所属機関の教職大学院で勤務経験のある方を対象者として実施する予定である。
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