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2020 年度 実績報告書

圧電/磁性体薄膜の融合による広帯域MEMS振動発電素子

研究課題

研究課題/領域番号 20H02120
配分区分補助金
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

神田 健介  兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (20446735)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードMEMS / エナジーハーベスタ / 圧電薄膜 / 磁石薄膜 / 半導体製造プロセス
研究実績の概要

本研究は,振動から自律型センサの電源を得るための素子である振動型ハーベスタについて,高出力化のために振動性能指数を向上させると狭帯域になるという原理的な課題に対処するため,非線形性を素子内に導入することを目指している。特にMEMS化されたエナジーハーベスタに磁石による非線形性を導入することに着目し,圧電薄膜と磁石薄膜をモノリシック融合させたプロセスを確立するとともに,磁性・圧電による非線形効果を含めた電気・機械結合モデルの解析を行うことを目的としている。初年度は,圧電PZT薄膜と磁性NdFeB磁石薄膜を,同一シリコン基板上において成膜,微細加工する技術を確立することを予定していたが,コロナ禍のため学生の大学への入構停止期間もあり,十分な研究時間を確保することが難しかった。PZTとNdFeBの成膜の初期検討として,成膜の順番や積層可能性の有無について中心的に評価を行った。NdFeBは極めて微細加工が困難な材料であるため,基板を先に微細加工してその上にNdFeBを形成することで利用可能な磁界を得る。PZTは電極や下地膜の特性への影響が大きい。PZTもNdFeBも成膜は高温プロセスである。以上のことを勘案し,NdFeBを先に,PZTを後に形成するプロセスを行うこととした。NdFeBのみ,PZTのみを同一のウエハの別の場所に形成すると,従来の膜と同等の特性が得られ,NdFeB上にPZTを形成する場合には,SrRuO3およびSiO2をバリア層として利用することで特性が得られることが分かった。次年度はプロセス条件の更なる検討を行うことによって,プロセス条件を確立する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究はプロセス条件の確立が初年度の予定であったが,当初想定していなかったコロナ禍のため,学生の大学入構停止期間もあり,十分な装置稼働時間を確保できなかった。

今後の研究の推進方策

本研究の大前提であるPZTとNdFeB薄膜の同一基板上への成膜・微細加工技術の確立を早期に完了する。

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公開日: 2022-12-28  

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