研究課題
ニホンナシの自家不和合性機構解明のため、本年度も、雌ずい側決定因子S-RNaseと、花粉側決定因子SFBBのタンパク質間相互作用解析系の構築をおこなった。組換えS-RNaseおよびSFBBタンパク質の発現系は構築できたものの、タンパク質間相互作用を安定的に検出するには至っていない。タグ配列と目的タンパク質の配置の変更など、発現ベクターを改変してさまざまなチューンアップを行い、タンパク質間相互作用の検出を試みた。並行して、自家不和合性非S因子候補遺伝子についても、発現器官の解析などを行った。
2: おおむね順調に進展している
自家不和合性決定因子は正しい立体構造を持つ組換えタンパク質の発現が極めて困難なことが知られていたが、本研究では発現系の構築に成功したため。しかしながら、タンパク質間相互作用の検出には至っていないため、当初の計画以上とは判断できず、おおむね順調、とした。
組換えS-RNaseとSFBBタンパク質のタンパク質間相互作用解析系の構築を引き続き進める。必要に応じて、発現ベクターの改良を行う。タンパク質間相互作用解析系が構築されれば、ドメインスワップなどにより、特異性決定領域の特定を進める。
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Plos One
巻: 17 ページ: -
10.1371/journal.pone.0279432
Euphytica
巻: 218 ページ: -
10.1007/s10681-022-03058-0