研究課題/領域番号 |
20H03767
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
神田 圭一 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60295649)
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研究分担者 |
山南 将志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (30438204)
井上 知也 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50405289)
渡辺 太治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (20448723)
坂井 修 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (10298432)
山岸 正明 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40182422)
夜久 均 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50295648)
田地川 勉 関西大学, システム理工学部, 准教授 (80351500)
上 大介 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80415588)
五條 理志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90316745)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 生体内組織工学 / 自家移植 / 同種移植 / 異種移植 / 脱細胞化処理 / 臨床応用拡大 |
研究実績の概要 |
結合組織代用血管に化学処理・脱細胞化処理を加えた同種・異種組織応用技術の開発を行った。様々な処理により力学的強度が変化する可能性が示唆されたため、開発した物理特性計測システムを用いて、様々な検体について種々の力学的パラメータ計測を行った。 生体内組織工学代用血管をビーグル犬皮下で作成し、化学処理としては短時間のエタノール処理、グルタール・アルデヒド処理を加え、処理を行わない生の組織との物理特性の比較を行った。その結果生体内組織工学代用血管では、化学処理により破裂圧が高められる傾向が観察された。この結果について英語論文発表を行った。 また脱細胞化処理での処理前後の比較試験では、脱細胞後も十分な強度が保持されていることが観察された。脱細胞化プロトコールについても以前用いていた方法を見直し、全体で約7時間の処理で十分な脱細胞化が行えることを組織学的評価・DNA定量で確認した。しかし実際の同種移植臨床応用を想定するとさらに短時間の脱細胞化処理が望ましい。 グラフトが粗な構造であるため通常の生体血管の脱細胞処理よりも短時間での処理が可能と考え、様々な処理条件で処理時間の短縮を試みた。界面活性剤の灌流時間は短縮できる可能性が示唆されたが、洗浄などの全ての工程を含め顕著に短縮する事は年度内では実現できなかった。今後は臨床応用を想定して更なる処理時間の短縮と最適化を目指し、脱細胞化処理条件の開発を行いたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍のため、診療業務に通常より時間が取られ、実験や国内・海外の学会活動は通年より少なくなったが、その分テレワークなどを充実させ、分担研究者とのディスカッションや執筆活動に充てることが出来た。動物実験は多く行うことが出来なかったが、物理特性試験装置についての開発は順調に進み、来年度の実験のための準備は整いつつある。また脱細胞化処理についても新しい試みについてのパイロットスタディーを開始した。学会は全てオンラインであったが有益な情報を得ることが出来、今後の研究の方向付けが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
同種グラフトについては脱細胞化処理の最適化や短縮を目指して様々な試みを開始している。実際の同種移植臨床応用を想定するとさらに短時間での処理が望ましい。 また手術室での脱細胞などを考慮して現在行っている灌流装置の他、振盪装置による簡便な脱細胞を実現することも課題である。まだ結果にバラツキが大きく、本年度は洗浄などの全ての工程を含めさらに最適化を図りたいと考えている。並行して、Off the Shelf Graftとしての異種グラフトの処理方法・保存方法の開発を行う予定である。また動物移植実験モデルの開発にも取りかかる予定である。
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