研究課題/領域番号 |
20H03812
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
中谷 文彦 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (00535320)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 悪性軟部腫瘍 |
研究実績の概要 |
2020年度及び2021年度に各施設で承認された「JCOGーBBJ(Biobank Japan)連携バイオバンク実施計画書」あるいは「高悪性度軟部肉腫における予後予測因子およ び補助化学療法の治療効果予測因子となる遺伝子変異の探索的研究計画書」に基づき、担当医から適切かつ十分な説明を受け、本人あるいは代諾者の自由意志に もとづいてインフォームドコンセントが得られた試料(腫瘍ホルマリン固定サンプル、正常血液または正常組織ホルマリン固定サンプル)を各JCOG参加施設から 収集し、解析を行う予定であったが、コロナウイルス感染パンデミックなどで各施設からの検体収集が滞り予定通りの解析が困難であった。しかしながら、学会 や班会議で周知を徹底し、その後集積状況が改善し、2022年度末までに予定通りの解析が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は高悪性度軟部肉腫の治療成績を向上させることを最終目的とし、統一したプロトコール治療を行った高悪性度軟部肉腫患者の臨床検体を用い、各種遺伝 子変異解析、遺伝子発現解析を行う。日本臨床腫瘍グループ(JCOG)データセンターに蓄積された治療効果や有害事象発生に関する臨床情報と組み合わせる事に よって、個別化治療に用いることが可能な遺伝子変異や遺伝子発現変化を同定することを目的とする。本研究を遂行するために、2020年度及び2021年度に、 各施設で承認された「JCOGーBBJ(Biobank Japan)連携バイオバンク実施計画書」あるいは「高悪性度軟部肉腫における予後予測因子および補助化学療法の治療効 果予測因子となる遺伝子変異の探索的研究計画書」に基づき、担当医から適切かつ十分な説明を受け、本人あるいは代諾者の自由意志にもとづいてインフォーム ドコンセントが得られた試料(腫瘍ホルマリン固定サンプル、正常血液または正常組織ホルマリン固定サンプル)を各JCOG参加施設から収集し、そのサンプルを 用いてRNA及びDNA抽出を行い、Exome sequence、RNA sequenceを行なった。
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今後の研究の推進方策 |
各参加施設からさらに試料収集を進めるとともにExome sequence、RNA sequenceで得られた結果を日本臨床腫瘍グループ(JCOG)データセンターに蓄積された治療効果や有害事象発生に関する臨床情報と組み合わせ、個別化治療に用いることが可能な遺伝子変異や遺伝子発現変化を同定する。さらには他臓器のがんで先行する遺伝子変異をターゲットにした分子標的治療や、免疫チェックポイント阻害剤を始めとした各種免疫治療に関連する遺伝子変異および遺伝子発現を多層的に解析する予定である。
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