研究実績の概要 |
精神, 心理, 社会的要因に焦点を当てたゲノムコホート研究(GCOP研究)は, 1) 心理・社会的形質が,死亡や疾病を含む健康アウトカムの出現にどのような影響を与えるか, 2) 個人の心理・社会的形質に影響を与える要因は何であるか,の2つの問いの解明を目的としたゲノムコホート分析疫学研究である. GCOP研究は, 心理・社会的形質の測定のために, 妥当性が確認されている質問紙を用いて,心理・社会的形質を幅広く,正確に測定することと, ゲノムワイド関連研究(genome-wide association study,以下GWAS)を用いた遺伝子型の測定を行うことで,上記2つの問いの解明を進めるものである. 質問紙の測定項目のうち,心理的形質としては, 抑うつ・不安, 強迫性, ADHD特性, 自閉症特性, 幻覚・妄想特性, 朝型・夜型特性, ニコチン依存性, アルコール依存性, キャンブル依存性, パーソナリティ, Quality of Life(QOL), 主観的幸福度の12項目を扱い, 社会的形質としては, ソーシャル・サポートおよびソーシャル・キャピタルの2項目を扱う.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度には本研究の独自コホートの研究参加者9,785人および,他コホートへのアドオン研究であるJ-MICC研究岡崎サイトの研究参加者5,031人分,岩手東北メディカルメガバンク機構の研究参加者5,469人分については調査を終え,データクリーニングを完了した.J-MICC研究千葉サイトの研究者参加者3,528人は質問紙調査を終え,現在データクリーニング中であり,J-MICC研究神奈川サイトでは現在も質問紙調査を施行中であり,2024年4月10日時点で4,596人の回答が得られた.これにより,現時点までにGCOP研究参加者数は計28,409人となった.また,令和5年度には独自コホートの研究参加者1,416人分についてはGWASジェノタイピングを行った.
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