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2022 年度 実績報告書

ALS進行抑制のための在宅呼吸管理プログラムの開発;潜在的低酸素状態への着眼

研究課題

研究課題/領域番号 20H03978
配分区分補助金
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

荻田 美穂子  滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (00455031)

研究分担者 山口 未久  京都府立医科大学, 医学部, 講師 (20771132)
片寄 亮  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (20825963)
金丸 恭子  滋賀医科大学, 医学部, 特任助教 (40908290)
漆谷 真  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60332326)
宮松 直美  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90314145)
鵜飼 征子  滋賀医科大学, 医学部, 看護師長 (10964132)
中島 千春  滋賀医科大学, 医学部, 看護師 (30882857)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードALS / 進行抑制 / 低酸素状態 / 呼吸管理
研究実績の概要

令和4~5年度では、ALS在宅療養者の非侵襲的人工換気療法導入の実態及び非侵襲的人工換気療法に対するイメージの実態を明らかにした。近畿2府3県1政令市において、特定医療費受給者証を所有するALS在宅療養者577名を対象に無記名自記式質問紙調査を実施した。自治体別に調査票を配布し回収率25.0~44.2%であった。193名の調査協力者のデータを用いてデータベース構築及び解析を行った。平均年齢は68.4±10.5歳、平均罹病期間は60.1±73.1か月であった。平均ALSFRS-R点数は21.9±14.2点であった。NIV導入者は約3割で、非高齢者、早い進行度、高い重症度ほどNIVを導入する傾向にあった。NIVに対して持つイメージは多い順に「呼吸が楽になる」50.3%、「この後の治療は気管切開や気管切開による人工呼吸器である」22.0%、「活動が制限される・これまでの生活ができない」20.1%であった。また、「イメージが湧かない」と回答した人は29.6%であった。さらに、イメージが湧かないことに関連する要因は、ALSFRS-R点数(オッズ比:[95%信頼区間])1.05:[1.01-1.09]、「NIVに関する医師からの説明を受けたことがない」7.17[2.48-20.72]、「呼吸機能検査の経験がない」3.68[1.26-10.73]であった。ALSの進行に伴う呼吸器症状の出現や重度化による疾患的要因、NIVに関するICや呼吸機能検査を受けているといった医療的要因によって、NIVで生じ得る身体への影響や生活変化をイメージする機会につながると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は令和2年度からの継続研究である。新型コロナウイルス感染症の蔓延により、自治体や病院での調査の延期が必要となり、研究計画全体が半年から1年遅れで進行している。令和4年度予算については延長申請を行なったが、その後は延長申請通り予算執行した。

今後の研究の推進方策

病院に通院もしくは入院するALS患者を対象に、日中および夜間の体内酸素動態がALS進行および生命予後に影響するかを検討していく。また、ALS患者の各生活動作と動作前後の酸素飽和度との関連を明らかにし、低酸素状態を来す動作や介助を同定し、呼吸機能への負担軽減を考慮した看護援助を提示する。
今年度に引き続き近畿圏内の在宅療養中のALS患者調査を行い、症例数を増やし、在宅ALS患者のNPPV導入を阻害している医原性および患者側要因を抽出し、医療上の課題を明らかにしていく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ALS在宅療養者の非侵襲的人工換気療法導入の実態2023

    • 著者名/発表者名
      荻田美穂子, 金丸恭子, 山口未久, 片寄亮, 宮松直美, 漆谷真
    • 学会等名
      第11回日本難病医療ネットワーク学会学術集会
  • [学会発表] 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の在宅療養者における情動調節障害の保有状況及び治療介入の実態2023

    • 著者名/発表者名
      金丸恭子, 片寄亮, 山口未久, 宮松直美, 漆谷真, 荻田美穂子
    • 学会等名
      第11回日本難病医療ネットワーク学会学術集会
  • [学会発表] ALS在宅療養者における非侵襲的人工換気療法に対するイメージの実態2023

    • 著者名/発表者名
      山口未久, 金丸恭子, 片寄亮, 宮松直美, 漆谷真, 荻田美穂子
    • 学会等名
      第11回日本難病医療ネットワーク学会学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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