研究課題/領域番号 |
20H04015
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
仁科 祐子 鳥取大学, 医学部, 准教授 (70362879)
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研究分担者 |
長江 弘子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (10265770)
谷垣 靜子 岡山大学, 保健学域, 教授 (80263143)
高橋 健一 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (30399670)
金子 周平 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (10529431)
乗越 千枝 四天王寺大学, 看護学部, 教授 (70389500)
岡田 麻里 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 准教授 (90534800)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 若手訪問看護師 / 自律性 / 自律的判断 / 訪問看護実践 / 学修支援 / ICTシステム |
研究実績の概要 |
1)先行研究のまとめ:「2年以上の勤務経験を有する新卒訪問看護師における自律的判断の様相」を学術雑誌に投稿し掲載された(日看科会誌)。新卒訪問看護師の自律的判断は、利用者の自分らしさを重視する対象者中心思考を基に、利用者の望む生活を利用者と共に試行錯誤し、状態変化時は緊急度を見極めつつ、同事業所の看護師に主体的に相談し、よりよい判断を導くことであると、結論づけた。対象者中心思考をもち、生活に関して利用者と共に判断できる力、主体的に相談する力が重要である。これらの能力向上を学修プログラムに組み込むよう検討する。 2)文献検討:本研究における重要概念についての文献検討を行った。看護師の自律性(autonomy)について、和文は約50文献、英文は20文献を収集した。和文では、自律性は専門職の必須要件と考えられており、自律性を測定する尺度を用いて、自律性の関連要因を明らかにする研究が多かった。英文では、職業的な責任や倫理、意思決定と結びつけて論じるもの、医師との関係について論じるもの、看護師の自律性とケアの質との関係に触れるもの等があった。また和文・英文ともに、看護師における自律性の概念分析が行われていた。看護における自律性概念の重要性が確認できた。 3)学修支援システムの枠組みを検討:本研究では最終的に学修プログラムをwebベースシステムとして構築することを目指している。本年度は、訪問看護の実際や在宅医療において使われているシステムについての情報共有、システムの枠組みづくり、実行可能性について検討を重ねた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度は、自律性の文献検討、概念分析(インタビュー含む)を行う予定であった。文献検討は予定通り進んだが、システマティックレビューや概念分析までには至らなかった。本研究の先行研究をまとめ学術雑誌に投稿・掲載され、本研究の根拠の一つを作成した。学修支援システム基盤の作成も進みつつある。当初予定よりもやや遅れているものの、基盤づくりを丁寧に行うことが重要であるため、おおむね順調に進展していると評価する。文献検討についてはスピードアップしつつ、ひきつづき丁寧に行っていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は自律性の概念分析を進める。訪問看護師へのインタビュー調査・参加観察を行うために、倫理審査委員会の承認を受ける。 学修支援システムは、リフレクション機能、相談機能を構築し、試行を行う。まず研究者が試行し、修正後、実際の若手訪問看護師に試行してもらう。
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