研究課題/領域番号 |
20H04132
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
佐藤 進 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (90291757)
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研究分担者 |
河並 崇 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90443184)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | スマートシューズ / ICT/IoTモニタリング / テキスタイルセンサー / 歩行・歩容センサー / 遠隔地見守りネットワーク |
研究実績の概要 |
令和4年度は、前年度に引き続き、①歩容センサーをインソールに収納したスマートシューズの開発、②地域高齢者に対する社会実装に向けた通信網の確認・整備、③センサーデバイスおよび通信網を踏まえたデータ通信規格の確認およびクラウドシステムの改良、④健康・見守り支援のためのフィードバックシステムの改良に取り組んだ。研究計画当初は実用段階ではなかったあらたな技術や、今後の安定的・継続的なシステム運用を考えた場合に利用を検討すべき仕様などが生まれてきており、これらの技術の適用も検討しながらシステム構築を進めてきた。特に本年度は、社会実装の際に想定していた通信規格が利用できなくなったことにより、社会実装の際のデータ通信規格の見直しおよびクラウドシステム改修の必要性が生じたため、当初の研究計画に遅れが生じた。 主な変更点として、歩容センサーの仕組みを変更した。本研究の計画段階では、テキスタイルセンサーに基づく歩容センサーの開発を計画し、センサー開発のための取り組みを進めてきた。具体的には、センサーの配置の数や位置、耐久性、歩容の認識・評価の可否などを検討し、歩容の評価が可能なセンサーのプロトタイプを作成した。しかし、社会実装を想定した際に、歩容センサーを量産するうえでの経済的・時間的・人的コストの問題が発生した。加えて、本研究計画時とは異なり、同様な内容の測定が可能で電池寿命も比較的長期な既製品センサーが開発されてきたことから、社会実装段階ではこれらの既製品センサーを活用することとした。これに伴い、当初の予定とは異なる通信規格の利用やクラウドシステムの修正が必要となった。 現状では、当初の目的に沿ったシステム構築の目処は立ちつつあり、次年度以降、地域高齢者の健康・見守り支援のためのシステムの社会実装をよりスムーズに実現しうるシステムの構築に取り組む。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の想定に反し、社会実装の際に想定していた通信規格の利用ができなくなったことにより、社会実装の際のデータ通信規格の見直し、およびクラウドシステム改修の必要性が生じたことから、研究計画に若干の遅れが生じたが、新しい通信規格に適合した通信システムおよびクラウドシステムの再構築の目処は立っている。
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今後の研究の推進方策 |
第一に、新しい通信規格に合せたデータ通信システムおよびクラウドシステムの再構築を行う。そのうえで、再構築したプラットフォームを活用したフィードバックシステムの具体的な仕様を作成する。具体的には、利用する高齢者自身の健康支援のための評価指標やフィードバックシステムの構築、高齢者の家族の見守り支援のためのフィードバック内容やフィードバック形式などについて検討する。また、地域高齢者およびそのご家族に協力いただき、構築した健康支援・見守り支援システムを用いた社会実装を行う。
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