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2022 年度 実績報告書

インターアクションにおけるモダリティの多言語間比較ー「場の語用論」の構築に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 21H00527
配分区分補助金
研究機関日本女子大学

研究代表者

藤井 洋子  日本女子大学, 文学部, 研究員 (30157771)

研究分担者 井出 祥子  日本女子大学, 文学部, 研究員 (60060662)
片桐 恭弘  公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 特命教授 (60374097)
堀江 薫  名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (70181526)
植野 貴志子  東京都市大学, 共通教育部, 教授 (70512490)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードインターアクショナル・モダリティ / 場の語用論 / ミスター・オー・コーパス / 多言語比較対照研究 / 解放的語用論
研究実績の概要

1. 2023年7月にベルギーのブリュッセルで開催される国際語用論学会での、『解放的語用論:場の理論からみたインターアクショナル・モダリティ』と題したパネルのプロポーザル作成を行い、14名からなる国内外の研究者とともに発表を目指し、研究を行った。
2. 2022年度に収集したドイツ語のデータとその文字化をもとに、2023年度前半でデータ分析を行った(2022年度繰越金部分の研究)。分析は、これまで行った日本語、英語、韓国語、タイ語、中国語の分析と同じ指標を用い、ドイツ語を加えた6言語間の比較対照研究である。
3. 上記2の分析を通して、それぞれの言語に刻印されている文化とは何なのかについて追究した。その結果、6言語が「場を基体とする」言語行動と「個を基体とする」言語行動をもつ言語文化という性質によって特徴づけられることがわかった。
4. 上記のような特徴を持つ言語文化に「場の語用論」を適用することによる妥当性を検証し、「場の語用論」理論をより信頼性の高いものにしていくべく研究を進めた。特に、「場を基体とする」言語行動をもつ日本語については、発話の場に包摂されたすべてのものを取り込む参照枠組としての「場の語用論」での説明によってその特徴がより明確になることを確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1. 2022年度の当初の予定であるベルギーでの国際語用論学会へ向けてのパネル申請は順調に行われ、その結果、学会より承諾を得、2023年7月での学会にて14名が発表できることになった。
2. コロナ禍により収集が不可能だったドイツ語のミスター・オー・コーパス・データを収集できたことは、研究の大きな進歩であった。
3. これまで収集した日本語・韓国語・英語・中国語・タイ語に加えて、ドイツ語のデータの文字化が整ったことで多言語比較対照研究の基盤ができた。ただ、2022年度中の分析ができなかったため、2023年度への繰り越しを行った。2023年度の前半には、ドイツ語の分析もでき、これまで行ってきた多言語比較対照研究に西洋語の一つであるドイツ語の分析結果が出たことは、本研究課題にとって大きな収穫であった。ただし、日本語以外のインターアクショナル・モダリティ研究の推進については、あまり着手できておらず、引き続き、データ分析を進めていく必要がある。
4. これまでに引き続き、場の語用論研究のためのデータの充実、理論の追究が継続されたことは、非西洋からの発信として大きな意味をもつ。

今後の研究の推進方策

1. ドイツ語のデータを加えた6言語比較研究の成果を発表する。
2. 10年来の計画である英語の書籍の執筆、編集を行う。
3. 「解放的語用論」としての「場の語用論」研究を更に深め、2年に1度開催される国際語用論学会にて、発信を続けていく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Interactional Modality in Japanese verbal interaction2023

    • 著者名/発表者名
      藤井洋子
    • 学会等名
      第18回 国際語用論学会
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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