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2021 年度 実績報告書

辞書サイト・アプリ開発に資する質の高い日本語例文バンクの構築とその応用研究

研究課題

研究課題/領域番号 21H00535
配分区分補助金
研究機関東京外国語大学

研究代表者

鈴木 智美  東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (70332632)

研究分担者 中村 彰  東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 准教授 (10272618)
藤村 知子  東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (20229040)
伊達 宏子 (平野宏子)  東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 准教授 (30759311)
清水 由貴子  聖心女子大学, 現代教養学部, 講師 (60735851)
望月 源  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70313707)
加藤 恵梨  大手前大学, 現代社会学部, 准教授 (70770311)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード例文 / データベース / 学習ツール開発 / 辞書サイト / 辞書アプリ / 日英対訳
研究実績の概要

本研究は、日本語学習のための学習ツール(各種辞書サイト・アプリ等)の開発に応用可能な質の高い日本語の例文データベース(「Jreibun」例文バンク、英訳付き)を作成し、公開するものである。
2021年度の実施計画は計画通りに進捗し、この間、新たな研究アイディアも生まれ、そのアイディアを取り入れることにより、研究はさらに進展を見せている。
年度の前半には、まず複数の語彙リスト、辞書等の見出し項目を参考として、例文作成のきっかけとなる約10,000の語・表現・文法項目を抽出し、項目リストを確定した。続けて、研究代表者・分担者・協力者全15名のメンバーにより、このうち2,266項目を対象として計3,960の例文を作成した。研究代表者がすべての例文に目を通した上で、作成者との間で修正作業のやりとりを行い、例文を完成させ、翻訳業者に依頼してすべての例文に英訳を付した。
プロジェクト開始にあたり2021年7月に公開研究会(オンライン形式、国内外より115名の申し込み、当日計87名参加)を企画立案・実施し、研究論文(共著)を1本発表(2022年3月発行)、国際学会にて研究発表を1回(共同発表、2022年3月)行った。また、プロジェクト内勉強会(例文勉強会、形態素解析勉強会)を計5回(8月、9月、12月)実施し、メンバー間で例文作成の質の維持・向上をはかるとともに、ツール開発の基本的知識の修得をはかった。また、研究プロジェクトの専用サイトを立ち上げ、情報発信を行っている。(http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/SUZUKI_Tomomi/jreibun/index-jreibun.html)

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

概要に述べた通り、例文作成のきっかけとする約10,000の語・表現・文法項目のリストを確定し、2021年度には、実質的な例文作成期間が年度の後半という限られた期間となったにも関わらず、全15名のメンバーにより2,266項目を対象として計3,960の例文を分担作成し、研究代表者が全ての例文に目を通した上で、作成者との間で必要な修正のやりとりを経て完成させ、翻訳業者に依頼してすべての例文に英訳を付した。なお、実際に例文を作成していく中で、必要に応じてリストには項目を新たに追加する等、柔軟な対応を行っている。また、新たな試みとして、一部例文については音声録音を行い、音声データを付加することとした。

今後の研究の推進方策

2022年度には、新たに3,000項目、約6,000例文の作成と校閲、英訳を行う予定である。
また、2021年度に作成した例文を実際に辞書サイト(「jisho」)に掲載するため、プロジェクトメンバーによる英訳の監修を進め、ふりがな情報等の付与、ファイル変換等の形式整備を行う。また、一部例文については、新たな試みとして音声録音を行い、音声データを付加する。
作成した例文についての質的精査を行うため、作成過程の振り返りを作成グループ内で共有し、例文作成のスキル統一と質の維持を図る。また、作成した全例文について形態素解析を行い、語彙の量的側面からも例文の質的な偏りの有無を確認する。
研究代表者・研究分担者によるコアミーティングにより上記作成手順と工程を共有するとともに、例文作成に参加する研究協力者を含め、例文作成担当者による勉強会を継続的に複数回実施し、作成例文の質を確保する。
海外の学習者のツール使用状況等の実態については、海外の情勢を見つつ、日本語学習が盛んであるが未調査の地域を対象に出張調査を行う予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 「日本語例文バンク科研(Jreibun)第1回公開研究会報告-日本語学習ツールに使用可能な良質な例文をオープンデータで公開する-」2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木 智美・清水 由貴子・中村 彰・加藤 恵梨
    • 雑誌名

      『東京外国語大学国際日本学研究』

      巻: 第2号 ページ: pp.191-208

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 「日本語例文バンク(Jreibun)プロジェクトの目指すもの:日本語学習ツール開発に利用可能な良質な例文をオープンデータで公開する」 What the “Jreibun” (the Bank of Japanese Example Sentences) Project Aims for: Making Public High-Quality Example Sentences Usable for Japanese Language Study Tools as Open Data2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木 智美・中村 彰
    • 学会等名
      ポズナン&クラクフ日本学専攻科設立35周年記念学会 Practicing Japan - 35 years of Japanese Studies in Poznan and Krakow
    • 国際学会
  • [学会発表] 「世界の日本語学習者のツール使用状況」2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木 智美
    • 学会等名
      日本語例文バンク科研 第1回公開研究会
    • 国際学会
  • [学会発表] 「日本語辞書アプリ『imiwa? 』の利便性と落とし穴」2021

    • 著者名/発表者名
      中村 彰
    • 学会等名
      日本語例文バンク科研 第1回公開研究会
    • 国際学会
  • [学会発表] 「ツールを使った例文作成(1): 例文作成を合理的に考える」2021

    • 著者名/発表者名
      清水 由貴子
    • 学会等名
      日本語例文バンク科研 第1回公開研究会
    • 国際学会
  • [学会発表] 「ツールを使った例文作成(2): 評価を表す形容詞を用いた例文作りを考える」2021

    • 著者名/発表者名
      加藤 恵梨
    • 学会等名
      日本語例文バンク科研 第1回公開研究会
    • 国際学会
  • [備考] 日本語例文バンク Jreibun

    • URL

      http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/SUZUKI_Tomomi/jreibun/index-jreibun.html

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公開日: 2023-12-25  

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